俳優の伊藤英明が演じる海上保安庁の機動救難隊員の活躍を描く映画『海猿』シリーズの第4弾『BRAVE HEARTS 海猿』(羽住英一郎監督)の製作が決定した。
『BRAVE HEARTS 海猿』 |
シリーズ完結編として、昨年9月に公開された前作『THE LAST MESSAGE 海猿』は興行収入80億円を突破し、2010年の邦画実写NO.1の大ヒットを記録。新作では、これまでのシリーズ同様、主人公・仙崎(伊藤)はじめ海上保安庁の隊員たちが活躍するほか、市井の人々を含め様々な人間が協力し合い、勇気を振り絞って目の前の命を救おうと懸命になる姿も描かれる。
前作が公開終了した後には続編を望むファンの熱い声が殺到したことが続編製作への後押しとなった。また、脚本作りの最中に東日本大震災が発生。被災したファンからも続編を望む声が多数寄せられ、「多くの人々が互いに助け合う姿を目の当たりにして、我々の中にはもう一つ、『BRAVE HEARTS』、すなわち、『どんな困難な壁も、多くの人が集まって勇気ある一歩を踏み出せば、きっと乗り越えられる』というメッセージを、今を生きる皆さんに伝える決意が加わりました」と臼井裕詞プロデューサーは作品の方向性について語っている。
伊藤も「震災を通して、"誰かのために闘っている人達がいる"ことも強く感じました。同時に、こうした状況下でも、未だに多くのファンの方から、『また仙崎が見たい』という声をいただき、結果、"今だからこそ、海猿をやるべきなんだ"と自分の中で決意しました」と気合十分だ。
新作は、天然ガスプラント「レガリア」の事故から2年後という設定。仙崎と吉岡(佐藤隆太)は、海上保安官1万3,000人の中で、わずか36人しか選ばれない特殊救難隊で任務の日々を送り、仙崎の妻・環菜(加藤あい)は第2子を妊娠、吉岡にはキャビンアテンダントの美香(仲里依紗)という恋人が出来ていた。そんな中、美香の搭乗するジャンボ旅客機が羽田空港を目指し飛行中、エンジンが炎上し飛行が困難な状況に陥る。様々な救助案が検討される中、総合対策室の下川救難課長(時任三郎)は東京湾への着水を提案。海上着水に成功したとしてもジャンボが浮かんでられる時間はわずか20分、その間に乗客乗員346名全員を助け出すことが出来るのか……というストーリーが展開する。
9月17日にクランクイン、12月中旬まで撮影し、2012年6月の完成を目指す。公開は2012年7月を予定している。