大手民鉄16社とJR東日本、JR東海、JR西日本、東京都交通局、横浜市交通局、大阪市交通局、東京モノレール、北総鉄道、愛知環状鉄道の計25社局は11日、2010年度の鉄道係員に対する暴力行為の発生件数を公表した。

鉄道係員への暴力行為の発生件数(年度別)

2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度
667件 751件 752件 869件 868件

近年、駅員や乗務員など鉄道係員への暴力行為は増加傾向にあり、2006年度の発生件数は667件だったが、2009年度には869件に急増している。今回の集計結果でも、2010年度の暴力行為の発生件数は868件で、依然として高い件数で推移していることが明らかになった。

発生件数を時間帯別に見ると、夜22時から翌朝5時までが333件で最も多く、17時から22時までの時間帯も252件という結果に。加害者の飲酒の有無も調べたところ、「飲酒あり」が485件で、全体の55.9%におよんだ。

鉄道係員への暴力行為の発生場所は、改札付近がホームに150件以上の差をつけた

また、発生場所については改札が373件(全体の43.0%)で最多。ホームでの暴力行為は前年度より40件近く減ったものの、それでも218件(全体の25.1%)と高い数値に。これらの結果を受けて、今回の集計を行った25社局は、「引き続き、暴力行為に対して鉄道業界全体が結束して、毅然とした態度で対応することを強く訴えてまいります」とのコメントを発表している。