米俳優のジョニー・デップが3日、東京・六本木ヒルズで行われた、アンジェリーナ・ジョリーと豪華共演を果たした映画『ツーリスト』(3月5日公開)の来日記者会見に、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督と共に出席した。

来日し、会見を開いたジョニー・デップ(左)とゲストとして駆けつけた真矢みき 拡大画像を見る

昨年公開の映画『アリス・イン・ワンダーランド』のプロモーション以来、約1年ぶり8度目の来日となるデップ。400人以上の報道陣が待ちわびる中、約25分遅れで始まった会見に、おなじみのハットとサングラスファッションで笑顔を振りまきながら登場した。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウをはじめ、奇抜なキャラクターを演じてきたデップが、本作で演じるのは極めて"普通の男"。しかし、「ハイパーノーマルな人の中にも、狂気に近いものがあるのかもしれない。"普通"とは何かを監督とよく話し合って追求しました」と役作りを振り返った。そんなデップの演技に、ドナースマルク監督は、「別テイクで編集したら、21歳以上の人にしか見せられないような映画になるんじゃないかな」と豊富な即興の芝居に驚いたと話し、さらに驚いたことは「極端なキャラクターを演じることが多いが、真逆の演技もできること。芸術だと思う」と、普通になりえない非凡な演技を絶賛すると、デップは満面の笑みで監督と握手を交わした。

本作は、傷心旅行でイタリア・ヴェネチアに向かうアメリカ人観光客のフランク(デップ)が、旅の途中で謎の美女・エリーズ(ジョリー)に恋に落ちたことから、陰謀に巻き込まれていくというロマンチック・サスペンス。初共演のジョリーについて、「地に足の着いた、頭が良く面白い、ショッキングなくらい素晴らしい母親。パパラッチに囲まれた中でもとても冷静なんだよ。僕だったら何をするか分からないし、今ごろ刑務所に入っているかもね(笑)」とユーモアを交えてたたえた。また、ジョリーとのラブシーンは、家族に秘密にしていると明かし、「『僕はこの映画を撮ってない』と言いました。何も覚えてないし、この役を演じてないし、アンジェリ…? 何だっけ? だから潔白です」と笑いを誘い、終始ウィットに富んだ会話で会場を沸かせていた。

同会見では特別ゲストとして、ジョリーと同じく、日本版"カッコイイ女優"として真矢みきが華を添えた。映画『ツーリスト』は、3月5日(土)全国公開。