女優の中山美穂が27日、東京・日本橋で行われた2010年1月公開の主演映画『サヨナライツカ』の完成報告会見に出席した。

『サヨナライツカ』の会見に出席した中山美穂

中山が12年ぶりに映画の主演を務めることになった同作は、中山の夫・辻仁成の同名小説が原作のラブストーリー。タイ・バンコクで自由奔放に生きてきた沓子(とうこ)(中山)が、単身赴任中のエリートサラリーマン、豊(西島秀俊)と出会い恋に落ちる。ところが、豊には光子という婚約者がおり、2人は別れてしまうが、25年後に再びバンコクで再会するという物語だ。『私の頭の中の消しゴム』(2005年)のイ・ジェハンが監督を務める。

報道陣によるカメラのフラッシュを大量に浴びながら登場した中山は「今、この瞬間に久しぶりなんだなと実感しますね。もの凄く緊張しています」と笑顔で挨拶。「お休みしていた時に、生活しながら自分を磨いてきたことがにじみ出る芝居になればいいなと思いました」と語った。

同作は2001年に一度、中山が主演でフジテレビ製作、行定勲監督で映画化が発表されたが、延期されていたという経緯があったが、中山は改めて出演を決意。「今回は監督から直接お願いされ、過去の思いがよみがえってきて、沓子のような自由奔放な役を演じてみたいと思ったんです」と話した。

その中山を口説いたイ・ジェハン監督の撮影手法には独特な部分があったらしく、共演の西島は「監督から要求される感情が常に一つ以上あるんです。これを完璧に表現しないとOKがでなくて、苦しくて楽しい現場でしたね。すごい経験をさせてもらいました」と話し、中山も「こだわりがある方で、スタッフ全員が監督についていったのが印象強かったです。信念を曲げない姿勢に感動しました」と絶賛していた。

沓子と光子で揺れる豊を演じた西島。「僕が豊だったとしても揺れたと思います」

「武家の妻のような、とにかく家庭を守り夫を支える、それだけに徹しました」と石田

『サヨナライツカ』は2010年1月23日より新宿バルト9、丸の内TOEIほかで全国ロードショー