竹内結子

映画『なくもんか』の完成報告記者会見が1日、都内で行われ、主演の阿部サダヲ、竹内結子、瑛太らが登壇した。

本作は主演・阿部サダヲ、監督・水田伸生、脚本・宮藤官九郎と、『舞妓Haaaan!!!』のキャスト及びスタッフが再集結。宮藤曰く、「初めてホームドラマというジャンルに挑戦した映画」だという。作品の舞台となる惣菜屋「デリカの山ちゃん」にちなみ、会見のセットも惣菜のショーケース風。陳列された揚げ物やサラダ類はすべて本物で、会見場内は食欲をそそる匂いで満たされていた。

阿部は「『舞妓Haaaan!!!』とは全然違うなあというのが第一印象。台本の中にビックリマークが圧倒的に少なかったところが特に……」と作品の感想をコメント。妻役の竹内結子とは初共演で、初日がいきなりプロポーズのシーンだったとか。「かなり激しいプロポーズで、全然緊張はなかったですね。竹内さんからも自然な蹴りがね、股間の方に(笑)。そういうのが入ってくるとノってきますよね、男優的には」と阿部。MCから「股間キックは台本にはあったんでしょうか」と訊かれると、竹内は「うーん……ありませんでした」とまさかのアドリブだったことが判明した。「すごい勢いで覆い被さってくるので、なんとか抵抗しないと、という末のキックだったんでしょうね」。

美味しそうなセット

「デリカの山ちゃん」2代目店主でお人好しの下井草祐太を演じる阿部サダヲ

小さい頃はハムカツの食べ過ぎでデブでブサイクだったのに、20キロの減量とプチ整形で美人に生まれ変わった祐太の妻・徹子役の竹内結子。「この肩書きはほんと衝撃ですよね……」と苦笑い

祐太の弟・祐介役の瑛太。レギュラー11本を抱える人気お笑いコンビ「金城ブラザーズ」のボケ担当。「空気が読めない、売れてるけどおもしろくない芸人という役は、空気が読めてうける芸人よりは少しはやりやすかったかな」

祐介の相方、金城大介は塚本高史。「瑛太くんとのシーンがほとんどだったので客観的に観られました。僕が出てないシーンが多いんで(笑)」

徹子の母を演じるのはいしだあゆみ。夫を亡くしたショックで認知症になり、サングラスをしている人は基本的にタモリだと思ってしまう

「家族モノというと、『池中源太80キロ』が大好き」という宮藤

会見の後半では、劇中のキーアイテム「ハムカツ」を阿部自ら揚げるというパフォーマンスが。撮影中はもちろん、自宅でも何度も練習したというだけありさすがの手さばき。「油の温度は180度がいいんですけど、一度に7枚も揚げろっていうから温度が下がっちゃって……」とプロのような発言で会場を笑わせた。

阿部がカラッと揚げたハムカツに……

竹内が特製ソースをかける。息の合った連携プレイはまるで本当の夫婦のよう

「お腹がすいてるから早く食べたい」と言っていた塚本。一口かじって瑛太と顔を見合わせ「ウマイっす!」

竹内もかぶりつき、「やっぱりラードで揚げるとおいしいですね」

水田監督(左端)は「キャスティングは第一希望どおり。ギャンブルやったらすごいことになるんじゃないかというくらい揃ってしまった」と自信をのぞかせた

『なくもんか』は11月14日、全国東宝系にてロードショー。