誰も一度は遊んだことがあるオモチャといえば……そう、レゴですよね!
そしてレゴといえば……そう、レゴタワーですよね!

ということで、他のあらゆる選択肢を無視して強引に話を進めてしまいましたが、レゴブロックについては今さら説明するまでもないでしょう。

しかし、そのレゴを使って数十メートルにも及ぶ巨大なタワーを作ろうというプロジェクトが29カ国もの国々で繰り広げられていることをご存じの方は、あまりいらっしゃらないのではないかと思います。

ちなみに現在までのギネス記録はオーストリア・ウィーンの29.48mとなっており、これは2008年の10月に達成されたもの。レゴということは、あの凹凸だけでくっついているということであり、ちょっと考えれば29.48mという数字がいかに凄まじいかがご理解いただけるかと思います。もうオリンピック競技とかにしてもいいレベルです。

そんなレゴタワーですが、今回さらなる世界記録に挑むべく名乗りを上げたのが、日本・栃木県に位置する那須ハイランドパーク!

園を訪れたお客さんや地元の子どもたちの手によって組み合わされたレゴブロックを、"レゴ職人"と呼ばれる専門家が慎重に積み上げ、3月31日から4月3日までの4日間で、前人未到の29.48m越えを目指すという壮大なプロジェクトです。

ということで、その最終日となる4月3日、世界記録樹立の瞬間を見届けるべく、那須ハイランドパークを取材してきましたので、写真と一緒に詳細なレポートをお届けしたいと思います。

那須ハイランドパーク入口付近からの眺望

まずは現地に到着するなり目に飛び込んでくる異様な高さの物体に度肝を抜かれます。まさか……あれがレゴタワー?

遠目からでもわかるその威圧感。もはや元々が子ども向けのオモチャとはとても思えません。雰囲気だけなら完全にラストダンジョンです。

近くで見るとさらにすごい

タワー周りは世紀の瞬間を見ようと集まってきた観客でいっぱいに

しかしこれはまだ完成しているわけではありません。現在の高さはウィーンのギネス記録をほんの少し下回っており、今日これから最後の作業が行われることで、記録が樹立するのです。

おっと、その前に簡単に解説しておくと、那須ハイランドパークはもともとレゴブロックとの関わりが深い遊園地で、レゴスタジアムと呼ばれる展示館があったり、園内の至るところにレゴで作られたオブジェが配置されていたりして、日本でレゴタワーを作るならもうここしかない! という場所なのです。

レゴのオブジェ。当日はレゴタワーのインパクトに隠れていましたが、これも充分デカくて凄い

レゴのオブジェその2。レゴの万能さには脱帽です

ちなみに現地は標高が割と高いこともあってか4月でもまだ少し肌寒く、園内には昨日降ったという雪が残っていました。

スタッフの方が総出で雪かきされたのだとか……

当たり前ですがタワーは屋外にて製作されているため、天候の影響をもろに受けます。雪だけならまだしも、2日目には雨が降り、そして完成予定日である4月3日は強風が吹きつけていました。ギネス記録達成前に倒れてしまわないか、見ていてドキドキしてしまいます。

これが普通のタワーならそこまで心配しないのですが、何しろ素材がレゴブロックですからね……凹凸のみでくっついていることを考えると、本当に恐るべき耐久力です。

文字や絵柄のすべてがレゴで形作られたもの。アートとしても見ごたえあります