東日本旅客鉄道(JR東日本)は3日、新型リゾートトレイン4編成計10両を導入すると発表した。排気ガス対策を施したディーゼルエンジンとモーターを搭載したハイブリッド車両で沿線環境に配慮したという。2007年に小海線に導入した、営業用鉄道車両としては初のハイブリッド車両と同様のシステムを搭載するとのこと。

ハイブリッドタイプの新型リゾート列車

同車両は運転台の後部に展望室を設置、一般客室はリクライニングシートを採用するほか大型窓と高床による広い眺望を確保、前方風景や観光案内を放映する映像装置を装備するという。また、五能線向けの4両編成には海側にコンパートメント客室を配置し、グループや家族旅行に最適な個別空間を提供するとのこと。トイレは電動車椅子に対応し、バリアフリーに配慮するという。

運転台の後部に展望室を設置

客室は大型窓のハイデッカータイプ

五能線用のコンパートメント

同社によると、ハイブリッドシステムなどの導入により、現行の「リゾートしらかみ」車両と比較して、燃料消費率を10%ほど低減できるほか、排気中の窒素酸化物(NOx)などを約60%も低減できると見込んでいるという。駅停車時及び発車時の騒音も20~30dB程度低減できる見込みとのこと。同車両は2010年12月を目標としている東北新幹線八戸~新青森間の開業にあわせて、2010年秋から順次、津軽線、大湊線、大糸線などで運行を開始するという。また、五能線の「リゾートしらかみ」1編成を新型に取り替える予定。