住宅金融支援機構はこのほど、民間住宅ローンの借り換えに関する実態調査を行い、その結果を発表した。この調査は借り換えによる金利タイプの変化などについて調べるもの。昨年1月から今年10月までの期間に借り換えを行った人を対象にインターネットによって実施され、2,010件の回答を得た。

調査によると、金利タイプが「全期間固定型」だった人の約半数が「固定期間選択型」に借り換えをしており、もともと「固定期間選択型」だった人では実に7割もの人が借り換え後も同じタイプを選んでいた。全体で見ると借り換え後に「固定期間選択型」を選ぶ人は55%と半数以上に上り、金利リスクを一定期間回避できることが好まれていると思われる。

一方で「変動型」の利用割合が今年7月の13%から10月には30%へと急増しているのも注目に値する。「変動型」を利用する割合は年齢層が上がるにつれて増えており、金利先高感が急激に薄れる中で相対的に低利なタイプが支持を拡大させていることがわかった。

借り換えの理由を問う質問には52%の人が「適用金利が上昇して返済額が増加するから」と回答。2位の「今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから」(29%)を大きく引き離し、住宅ローンを抱える人にとって負担増が現実のものとして今まさにのしかかっている現状を浮き彫りにした。