福山の一挙手一投足に、熱狂的なファンの大歓声が響き渡る。映画の初日舞台挨拶というより、一アーティストのライブのような熱気に包まれていた

東野圭吾原作、福山雅治主演で大ヒットしたドラマ『ガリレオ』(フジテレビ)シリーズ。その劇場版『容疑者Xの献身』が4日、公開初日を迎え、東京・有楽町での初日舞台挨拶に福山雅治、柴咲コウ、堤真一、松雪泰子らが出席した。

初回の上映を終え、会場後方の扉から福山ら出演者が姿を現すと会場は騒然となり、一時パニック状態に。そんななかでも福山はファンとタッチを交わし、「福山さーん!!」「マシャーッ!!」の歓声が鳴り止まない中、壇上へ。

「映画の初日舞台挨拶に立つのは初めての経験で、たいへん感動しています。ただひとつ、まったくもって予想外だったのは、この舞台にたどり着くまでが大変だったこと(笑)。手、痛いです……」と、福山本人も驚きを隠せない様子。「しかし皆さんの熱意、この映画に対する思いが、しかと届きました。本当に今日はたくさんの人に集まっていただき、感謝しています」と挨拶した。

「この映画は"お忍び"でも見に行く?」と聞かれた柴咲は、「見ます」と即答。「長崎で舞台挨拶をした時、TOHOシネマズの永久会員のカードをいただいたので、それを使います

司会の軽部真一アナ(フジテレビ)から、「初日を迎えるにあたって、緊張したり気持ちが高揚したりしたのでは?」と聞かれ、「きっとそうなるだろうと思って、昨日の夜はタモリさんと2人で飲んでいました」と福山が答えると、会場から笑いが。前日に出演したテレビ番組でウイスキーの話になり、その流れでタモリからの誘いを受けたとのこと。本人いわく、「3杯くらいかな。おかげでぐっすり眠れました」。

堤は柴咲の発言を受けて、「僕も東宝さんのお仕事は何度かさせてもらってますけど、カードはもらったことがないので……(笑)」と、若干すねたようにコメントする場面も

容疑者として疑われる女性を演じた松雪泰子

そしてドラマに続き、本作でも福山と柴咲が、演技に主題歌(KOH+の「最愛」)と抜群のコンビネーションを見せる。柴咲が、「ドラマの撮影も含めて、丸一年この作品に取り組んだけど、これで私の役目も終わりだと思うと寂しい気分になります。でも一番大切なのは、この作品を見てくださった皆さんの思い出に残ること」と話し、「……残りそうですよね?」と観客に問いかけると、会場は惜しみない拍手に包まれた。

本作で、福山演じる「ガリレオ先生」こと湯川学が唯一天才と認める数学教師・石神哲哉を演じたのは堤真一。軽部アナから前日の夜の行動について聞かれ、「飲んでました。ひとりで、家で(笑)。KOH+の『最愛』のDVDを何度も見て……」と、福山とは対照的な一夜を過ごしたことを明かした。

スクリーンの外側でも好対照な2人は、劇中では最大のライバルとして対峙する。石神(堤)の登場によって湯川(福山)の苦悩する姿が描かれ、ドラマとは一味違う重厚な人間ドラマに仕上がった。

最後は福山が、「映画の初日を好評のうちに迎えられたことを光栄に思っております。スタッフ、キャストの熱い思いの詰まった映画を、皆さんの力でこれからも盛り上げていってください」と挨拶。「この後、2回、3回、4回と、何度も見てくれることを約束してくれますか?」と尋ねると、観客は大歓声でそれに応えた。

満員の観客をバックに映画をPRする出演者たち。写真左から松雪泰子、福山雅治、柴咲コウ、堤真一

映画『容疑者Xの献身』は、全国東宝系にてロードショー中。