ローンの毎月返済額は、返済期間が長ければ長いほど少なくなります。途中で返済が苦しくなったとき、返済期間を延ばすことで毎月返済を減らすのも対策のひとつ。ただし、民間金融機関が、返済期間の延長に応じてくれるかどうかはケースバイケース。一時的に年収が減ること、期間延長後も安定した収入が見込めることの証明を求められる場合もあります。まずは窓口で相談してみましょう。期間延長がしやすいのは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)がサポートして民間金融機関が扱っている「フラット35」。返済期間延長の「条件変更」を手数料無料で行えます。ただし、延長できるのは35年返済の範囲内です。では、返済期間の延長をした場合、どれくらい毎月返済額が減るかをシミュレーションしてみましょう。
【Case3】何年延ばしたら、毎月どれくらいラクになる?
ローンの条件
借入額 : 3500万円(フラット35)
返済期間 : 25年
借入時の金利 : 3%
毎月返済額 : 16万5,973円
■返済から3年経過。返済期間を延ばすと毎月返済額はどれくらい減る?
延ばす年数 | 毎月返済額 | 延長しない場合との差額 |
---|---|---|
5年 | 14万8,641円 | 1万7,332円 |
10年 | 13万3,706円 | 3万2,267円 |
返済期間を延ばすことで、毎月返済額はかなり減ることがわかります。ただし、完済が予定していた時期よりも遅くなるため、老後の資金の貯蓄をスタートするタイミングが遅くなったり、定年退職後も住宅ローン返済が続く可能性があります。今後の支出と収支のバランスについて、見直すためにも、住宅ローンを借りている金融機関の窓口や、ファイナンシャル・プランナーなどに相談してみるといいでしょう。