乗り物と人を路上に配置して環境への負荷を探る大規模な撮影会が、27日早朝に富山県高岡市で実施される。「乗り物と環境を考えるエコライフ撮影会」として同市のメイン道路を用いて行われるもので、同様の取り組みは海外では例があるものの日本では初の試み。富山県・高岡市・とやま環境財団・環境とやま県民会議の主催。

エコライフ撮影会会場となるJR高岡駅前(左)、過去にドイツ・ミュンスター市で行われた同様の撮影会の光景(右)

当日はJR高岡駅前のメイン道路に乗り物と人を配置し、それぞれ異なる5つのシーンを出現させる。実演される場面は「自動車50台と50人」、「バス1台と50人」、「徒歩50人」、「低床式路面電車1両と50人」および「自転車50台と50人」。これらの場面を順次路上に出現させ、それぞれの移動手段が道路を占める状況をビルの屋上から写真に収める。こうして撮影された写真を比較することで、自家用車・公共交通機関・自転車をそれぞれ利用した際の二酸化炭素排出量・渋滞発生率・健康などを視覚的に訴えようとの考え。

富山県は今年4月から全国に先がけて全県的にレジ袋の無料配布を廃止するなど環境保全に向けて先進的に取り組む姿勢をアピールしており、今回の「乗り物と環境」を考える撮影会もその一環。主催者側では「地球温暖化の防止や公共交通の活性化、道路整備のあり方などを考えてもらい、自らの生活スタイルを見つめ直すきっかけにしてもらえれば」とそのねらいを話している。なお、当日撮影した写真・映像はエコライフを考える研究資料として国・都道府県・市町村・全国の地球温暖化防止活動センターなどに配布するとしている。

エコライフ撮影会

日時 7月27日 5:00~6:00
実施場所 JR高岡駅前交差点~高岡市片原町交差点
撮影場所 高岡ステーションビル屋上