日本生命保険と第一生命保険は7日、2008年3月期決算において長年の「逆ざや」状態が解消することを明らかにした。
逆ざやとは、本来の運用利回りが予定利率を下回ることで生じる損失のこと。両社は、1990年代からの超低金利政策などを受け、2001年3月期から逆ざやの情報を開示していた。
今回、大手2社が逆ざやを解消するのは2001年3月期情報開示時以来初めてのこととなる。この好転の背景には、景気回復による株式の配当金増大や、日銀のゼロ金利政策の解除などが影響したと考えられる。これをうけて今後は、契約者への配当金の積み増しなどが期待され、すでに日本生命保険と第一生命保険をはじめとした生保大手は、個人向け保険で2008年3月期分として支払う配当金を増やす方針を固めている。なお日本生命保険は、これで4年連続の配当引きあげとなる。