――さて、最後は空飛ぶチョロQをご紹介していただけるということですが……。

「はい。このチョロQという28年間育ててきたブランドを使って、なにかおもしろい物を創ろうと。かわいい形で手軽に遊べる物、「キュートなフォルム×駆動ギミック=無限の遊び」、それをチョロQコンセプトと呼んでいますが、それでなにかできないか? ということで、たどり着いた答えのひとつがこのQSKY(キュースカイ)という商品です」

空飛ぶチョロQ・QSKY(キュースカイ)
(C)TOMY

――見るからに飛行機ですが、これが空中を飛行するわけですよね。

「そうですね。これは室内用のコントロール飛行機です。しかも、ただ飛行するだけではなくて、テーブルの上を滑走して離陸する、という点で非常に画期的な商品なんですよ(説明しながら、QSKYを離陸させる)」

――おお、ホントに飛んでますね。

「(戻ってきたQSKYを手で受け止めて)このようにして遊べます」

動画
石橋紀幸さんによるQSKYのデモ飛行

――ちょっと信じられないような光景ですが……(笑)。

「昔はラジコンの飛行機というと、なかなか買えないし、広い場所も必要だし、扱いの難しいちょっと危険なものですらありましたね。大人の方の趣味という感じで、選ばれた人、環境が整った人しか楽しめないようなものでしたよね。それを家の中で、オモチャとして誰でも手軽に遊べるようにしようと。まさにチョロQのコンセプトで、かわいい形で手軽に遊べる物を、ということで考えた商品です」

――拝見したところ、とても軽そうですが、重量はどのくらいですか?

「はい、2.5グラムです。コンマ1グラム単位で、こだわって軽量化しています。例えば、翼を接続している細い針金のような部品がありますが、これは金属ではなくカーボンです。細くて軽くて強い素材を選んで使っています。機体本体も普通の発泡スチロールではなく、より発泡率を高めた密度の低い素材で、より軽く作られています」

――プロペラを駆動するモーターの電源は、どのように供給するんでしょう?

「機体本体に充電池が内蔵されていて、このようにコントローラーから伸びたコネクタを接続することにより、充電されます」

――リモコンによる操作は、どのようになっていますか?

「右旋回・左旋回と、プロペラの回転数を上げ下げできるようになっています。回転数を上げ下げすることで、上昇・下降させることができます」

――離陸するときは、当然、回転数を……。

「ぐーっと最高出力にもっていくことで、飛び上がります」

――御社のホームページを拝見しますと、操縦のテクニックが難易度に応じて6段階設定されていますね。レベルの低いほうから順に、「周回飛行」→「8の字飛行」→「離陸チャレンジ」→「ターゲットチャレンジ」→「タッチ&GO」→「アクロバット飛行」と……。

「QSKYの良い点は、テクニックを磨けば磨くほどいろいろな飛ばし方ができることです。Q STEERよりも、さらに奥が深いということです」

――「ターゲットチャレンジ」というのは、どういったテクニックですか?

「さっき、わたしがQSKYを手もとに飛行させてきて回収しましたけれども、そういった、狙った目標に命中させるテクニックのことです」

――「アクロバット飛行」は、どんなことができますか?

「背面飛行もできます。あと、きりもみ旋回ですとか急降下ですね」

――Q STEERと同様、マルチチャンネルですね。

「こちらは2チャンネルになっていまして、2機同時に飛ばすことができます」

――ということは、格闘戦もできるという……。

「ええ、ドッグファイトさせることも可能です」

――すばらしいですね。お客様の評判は、いかがですか?

「やはり、ラジコンの飛行機が手軽に楽しめるということで、おかげさまでご好評をいただいています」

――今後のさらなるチョロQの進化を期待しています。どうもありがとうございました(ちなみにこのインタビューの後、筆者は試しにQSKYを操縦させていただいたのだが、初めてでも、ちゃんと離陸・周回飛行・着陸ができたことをつけ加えておきたい)。