席に着こうとすると、"フットマン"が静かに椅子を引いてくれる。さらに、膝にナプキンを掛けてくれ、横の椅子に置いたバッグにもナプキンを。私は、この時点では編集Tさんと極度の緊張でほとんど会話をしていない。テーブルの上には、上品な小ぶりの器に入ったフラワー、またそれを演出するほのかに灯ったキャンドル、"フットマン"を呼ぶベル。さらには、クロークの鍵を入れるガラスの器が置かれていた。

テーブルによって花は違っていた。小さなところにまで及ぶサービスに声も出ず……

入り口すぐのオルガンの上には薔薇が

そして、"フットマン"がメニューを持って私たちのテーブルに来て、お薦めの料理やデザートなどを細やかに説明をしてくれた。特筆すべきは、『スワロウテイル』のメニューである。前述した30種以上が用意された紅茶もそうだが、料理についても相当なこだわり方だ。例えば野菜であれば、トマトが高知産、ルッコラが千葉産と産地にもこだわっているのだ。

こちらの料理はNapoleon(ナポレオン)

これはJosephine(ジョセフィーヌ)。もう、芸術だと言っても過言ではない

3段構成のAnnaMalia(アンナマリア)

『スワロウテイル』の魅力をさらに引き出している蝶の模様のロゴ

なお、Napoleon(ナポレオン)及びJosephine(ジョセフィーヌ)の2品については、12月16日までの提供。休館日を挟んだ12月18日からは、クリスマス&カウントダウンメニューが用意されるという。

そして、もうひとつこだわりを感じたのが、蝶の模様のロゴだ。ナプキンやティーポットなどにあしらわれており、その模様もシンプルでいて、女性の心にぐっとくる愛らしいデザインで統一されている。

ロゴが刺繍されているナプキン

私たちは、まず紅茶から選んだ。『スワロウテイル』のオリジナルブレンドから、Tさんは「Swallowtail Second」を、私は「Earl Gray SS」をお願いした。どちらもインドのグームティー農園で栽培されたダージリンを使い、現地のブレンダーがこのお屋敷のためだけに作ったものだという。料理は、Tさんが「Romeo(キッシュとパニーニのセット)」を、私は「Hamlet(スコーン2個、スコーンにつけるプリザーブ3種類)」を選んだ。どちらも、「ルッコラとフルーツトマトのサラダ」と「本日のデザート」がセットになっている。

また、11月の第3木曜日、ボジョレーの解禁にあわせて「ドメーヌ・ゴネ」のボジョレー・ヌーボーをそのままシャーベットにしたという「2007 ボジョレー・ヌーボー シャーベット」が当日のお薦めだった。『スワロウテイル』のオフィシャルサイトにはメニューなども掲載されており、季節ごとやイベントなどでメニューが変わるとのことなので、予約する前にチェックしておくといいかもしれない。