12月14日に日米同時公開される『アイ・アム・レジェンド』。本作のプロモーションツアー最初の地に日本が選ばれ、4日、都内で主演のウィル・スミスらによる来日会見が行われた。

3日の来日時、成田にて

2012年、地球を襲った災厄は66億人の人間を絶滅へと追いやった。ただ1人生き残ったロバート・ネビル(ウィル・スミス)は愛犬サムと共にニューヨークで暮らしている。究極の孤独の中で、人類再生のための道を探すことだけが心の支えだ。彼を苛むのは孤独だけではない。人類滅亡後に出現した"ダーク・シーカーズ"という、闇の中で生きる凶暴な生物がネビルの寝首をかこうと虎視眈々と狙っている。この絶望的な状況をネビルは果たして打開できるのか――。

(C)2007 Warner Bros. Entertainment Inc.

そんなシリアスなストーリーの『アイ・アム・レジェンド』だが、会見に登場したウィル・スミスは姿を見せるなり「アーッ! アアーッ!」と奇声を! 「ありがとう、ありがとう! 日本に来られて嬉しいよ! アイラブトーキョー!」と持ち前のキャラクターで会場を沸かせたが、「こんなに騒いじゃってバカみたいだね(笑)」と一瞬、素に戻る場面も見られた。

左よりフランシス・ローレンス監督、ウィル・スミス、脚本のアキバ・ゴールズマン

「アアーッ!」

会場から喝采を浴びて満足そう

"たった一人の生き残り"ということでセリフは当然少なく、表情や仕草での演技がメインとなるが、「1時間ほぼセリフなしで出演するのは怖いことだったよ。孤独な人の心理を学ぶのにPOW(戦争捕虜)になった経験のある人や、刑務所の独房に入った人の話を聞いたんだ」と役作りの秘訣を明かした。

フランシス・ローレンス監督は「脚本を読み始めた時から話し合いを重ねてきたけど、彼の演技の素晴らしさには目を見張るものがあったね。彼は役に入る前にきちんとリサーチして、さらに自分の解釈をつけて広げられる人なんだ」と絶賛。また、脚本のアキバ・ゴールズマンも同様に「あれほどの難しい役を演じられる数少ない俳優の1人だよ。全体的に見れば非常に大掛かりな作品だけど、それと同時に心の機微とか、細かいところを追っていく話でもある。それができたのはウィルのおかげだね。アイラブユー(笑)」とラブコールを送った。

「ヘイ! きみきみ、寝てたね! 記念撮影しようか!」とつい居眠りしてしまったカメラマンを寝顔の演技付きでいじりたおすウィル。「あんなにいじってくれるなら俺も寝とけばよかったっすよー」(本誌カメラマン・談)

共演陣にも注目したい。ネビルの娘役を演じるのはウィル・スミスの実の娘だという。そしてたった一人になったネビルを傍で支え続ける愛犬サムを演じたジャーマン・シェパードのアビー。「すごく頭のいい犬なんだ。正直言って皆さんが飼っている犬は大して賢くないと思うんだけど(笑)、彼女は本当に知能が高かったね。ずっと一緒にいたくなって、撮影が終わった後、トレーナーに譲ってくれって頼んだんだけど、『ダメダメ。彼女にはもう家族がいるからね』って断られちゃったんだ」

ネビルとサムは固い友情で結ばれている
(C)2007 Warner Bros. Entertainment Inc.

『アイ・アム・レジェンド』は12月14日、サロンパスルーブル丸の内ほかにて日米同時公開。

撮影・石井健