ハーレーダビッドソンは2007モデルを一斉に展示。注目は1584ccに拡大された「ツインカム96」エンジンがソフテイル、ツーリング 、ダイナのビッグツインシリーズ搭載されたこと。合わせて、2006年にダイナシリーズのみだった6速ミッション、フューエルインジェクションがソフテイル、ツーリング系にも搭載された。例によってハーレーの外観はいつもと変わらないが、エアクリーナーに「96 CUBIC INCHES」と書かれていることでそれとわかる。また、ソフテイル系に搭載されたバランサー付きエンジンは「ツインカム96B」と呼ばれ、フレームへのリジットマウントを可能にしている。

ドゥカティは「ハイパーモタード1100S」が登場。マルチストラーダのようなアップライトポジションだが、流行のモタードスタイルを取り入れたモデル。また、先日発売が始まった「1098」「1098s」も展示されていた。1098は今年の2月、欧州のMDA(モーターサイクル・デザイン・アソシエーション)2006ベストデザイン章を受賞した。あの美しかった「916」系の後継として、「999」のデザインは少々納得できないものがあった。それが1098でやっと元に戻ったのではないだろうか。

BMWは本格的なオフロードモデル「HP2エンデューロ」がブースの中心に置かれた。BMWの代名詞でもあるボクサー2気筒モデルだけでなく、横置き直列4気筒エンジンの新K1200シリーズ、並列2気筒のF800シリーズ、そして新しい軽量シングルのG650Xシリーズなど、今回の外車メーカーの中では、BMWがもっともアグレッシブに感じられた。

MVアグスタは「F4-1000R 312」を東京モーターサイクルショーに合わせて発表した。1リッター並列4気筒エンジンをトラス・パイプフレームで搭載するハイクオリティモデル。価格は300万円と高価だが、それだけの価値がある。

その他ではビモータの「TESI 3D Concept」が目を引いた。通常のフロントサスではなく、ハブセンターステアリングを備える世界でも類を見ないマシン。初代のTESI 1Dはスイングアームにアルミを使っていたが、TESI 3Dではきれいに組まれたクロモリパイプを使用しているが、これだけでも一見の価値がある。ちなみにTESI 3Dの生産台数は全世界でたったの29台。日本での価格は約500万円になるという。

ハーレーのビッグツイン系は新しいエンジン「ツインカム96」に進化

エアクリーナーカバーに「96 CUBIC INCHES」と書かれている

ドゥカティ「ハイパーモタード1100S」。モタードといってもオフ車から生まれたわけではない

BMW「HP2エンデューロ」。戦うためのボクサーエンジン

単気筒エンジンを搭載するBMWの「G650 Xchallenge」

横置き4気筒エンジンを使用する「K1200」のレーサーバージョン

MVアグスタの「F4-1000R 312」

ビモータの「TESI 3D」。エンジンの回りを囲んでいるのがフレーム

TESI 3Dのフロント回り。どのように動くかわかるだろうか?

日本で販売予定のアプリリア「SL750 Shiver」

トライアンフのニュー「タイガー」

KTMの「990 SUPER DUKE R」