東芝は8月27日、本田技研工業(Honda)の鈴鹿物流センター(三重県鈴鹿市)に、Goods to Person(GTP)システムを採用した「MIX GTPシステム」を納入し、稼働を開始したと発表した。
Hondaの物流効率化と作業負荷軽減を支援
Hondaの鈴鹿物流センターは、自動車のアフターパーツ(補給部品)物流を担う拠点であり、顧客に迅速な部品供給が求められている一方で、労働人口の減少を背景に、物流業務の効率化と作業負荷の軽減への対応が課題となっていたという。
今回、稼働を開始したシステムは、MushinyのMIX GTPシステムをベースに、東芝がHondaと運用検討を重ねて構築した物流自動化システム。
Hondaの現場課題や運用条件をふまえたエンジニアリングを実施し、出庫形態に応じたロット管理や、作業者の使いやすさに配慮したワークステーション設計など、物流現場に適したシステムを構築した。
高密度保管とAGV連携で物流業務を自動化
主な特徴として、ワークステーションにはコンテナを一時保管するバッファラックを備え、入庫作業ではコンテナを作業順に並べて作業者に供給するため、作業者は出てきたコンテナを順番に処理するだけで効率的な作業を可能としている。出庫作業では、作業者が作業完了したコンテナを棚に戻す際に一時保管することで、コンテナの滞留を防ぎ、次のコンテナの作業に取り掛かれるため、効率的に作業ができるとのこと。
また、高層棚を使用して保管効率を向上させつつ、ワークステーションでは常に一定の位置で作業が行えるよう、作業者の手元にコンテナを供給。作業者の安全に配慮した機構を備えるとともに、オペレーターの体格や作業特性に応じて作業者がより良い姿勢で作業できるよう、作業者ごとにコンテナ供給の高さを調整できる機能など、現場の声を反映した工夫を取り込んだ。
さらに、高さ3.5メートルまで対応する保管棚を採用し、多品種の部品を高密度に保管することが可能。限られた物流スペースを有効活用しながら、保管能力の向上が図れるという。
加えて、既設コンベヤを活かしながら小型AGV(自律走行ロボット)を組み合わせることで、出庫作業時の後工程への搬送も自動化し、作業者は最小の歩数で作業が可能なほか、入庫作業時は小型AGVを使用しないためカートを置くなど、別用途で空間を有効に活用できるとしている。
出庫能力200ライン/時を実現、生産性と品質を向上
導入効果としては、多品種・少量・小ロットが求められる出庫作業において、実運用で1人あたり平均200ライン/時の出庫能力を実現しているという。
これにより、生産性の向上を実現するとともに、作業者がワークステーションで集中的に作業できる環境を整備したことで、作業品質の安定化にも貢献しているとのこと。
