この半導体ニュースのまとめ
・リンテックが福岡県糸島市に新研究施設「半導体ソリューションラボ」を開設へ
・投資額は約200億円で、2028年10月の竣工を予定
・先端パッケージング工程向け材料・装置・プロセス開発を強化し、顧客との共創型開発拠点として活用
福岡県糸島市に新研究施設を開設へ
リンテックは8月4日、半導体の先端パッケージングにおける三次元実装やチップレット集積などの工程に向けプロセス材料、直接材料および関連装置などの開発を視野に、新たな研究施設「半導体ソリューションラボ」を福岡県糸島市に開設することを発表した。
建設予定地は、福岡県の産業研究団地である糸島リサーチパーク内で、福岡県産業・科学技術振興財団が運営する「福岡超集積半導体ソリューションセンター」の隣接地となる。投資金額は約200億円で、2028年10月の竣工を予定している。
同施設の建設に先立ち、リンテックは8月21日に福岡県庁で、福岡県および糸島市との3者による立地協定締結式を行う予定としている。
先端パッケージング工程の需要拡大に対応
新施設開設の背景には、半導体製造技術の構造変化がある。
AI向けを中心に半導体需要が拡大する中、デバイスの高性能化・高集積化に伴い、前工程と後工程の間の境界は曖昧になりつつある。特に、三次元実装やチップレット集積などの先端パッケージング工程では性能、歩留まり、信頼性を左右する技術革新が進んでおり、その重要性が高まっている。
リンテックはこれまでも、福岡超集積半導体ソリューションセンター内に研究組織として「実装技術開発室」を設け、スタッフを常駐させてパッケージング技術に関わるテープ、装置、プロセスの開発を進めてきた。
今回の半導体ソリューションラボは、こうした取り組みをさらに発展させるとともに、半導体業界の構造変化を踏まえ、中長期的な成長に向けた技術基盤を強化するための戦略的な開発拠点と位置付けられる。
クリーン環境と中間・後工程設備を整備
半導体ソリューションラボでは、クリーン環境を整備し、実際の製造ラインで稼働する同社製および他社製の中間工程設備、後工程設備、各種分析・解析装置などを導入する予定である。
同ラボは、顧客と一体となって技術開発を進める「共創・即応型」の開発拠点として活用される。半導体メーカーやOSAT、装置メーカーなどの顧客が抱える課題に対し、材料評価やプロセス検証を迅速に行い、次世代プロセスへの早期対応につなげることを目指す。
施設概要としては、所在地が福岡県糸島市東、敷地面積が3435m2、建屋は地上3階建てで、延床面積は約5000m2。従業員数は25人程度を予定しており、開設時は15人程度となる見込み。研究内容は半導体・電子部品製造工程用材料などとしている。
国内外のアプリケーションセンターとも連携
なお、リンテックは、すでに後工程設備を導入した「アプリケーションセンター」を国内のほか、台湾、マレーシア、北米に設置しているが、半導体ソリューションラボは、そうした各アプリケーションセンターとの密な連携を通じて、グローバルR&D体制の強化を図り、グループ全体で材料、装置、プロセスのトータル提案力の向上を図っていくとしている。
