米国半導体工業会(SIA)は5月1日、2023年第1四半期の半導体市場が前四半期比8.7%減、前年同期比21.3%減の1195億ドルにとどまったと発表した。

また、2023年3月単月売上高(3か月移動平均)は、前月比0.3%増、前年同月比21.3%減の398.3億ドルであったという。わずかとはいえ前月比で増加したのは2022年5月以来10か月ぶりの事となる。

SIAのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)であるJohn Neuffer氏は、「半導体の売上高は、市場の循環性とマクロ経済の逆風により2023年の第1四半期も引き続き減少したが、3月の月間売上高はほぼ1年ぶりにプラス成長となったこともあり、今後数か月の市場回復に楽観的な見方を示している」と述べている。

  • 1996年1月から2023年3月までの半導体月間売上高(単位:10億ドル)および前年同月比増減率の推移

    1996年1月から2023年3月までの半導体月間売上高(単位:10億ドル)および前年同月比増減率の推移 (出所:SIA)

なお、国・地域別売上高は前月比で欧州が同2.7%増、アジア太平洋/その他が同2.6%増、中国が同1.2%増、日本が同1.1%減、米州が同3.5%減となったほか、前年同月比では、欧州が同0.7%減、日本が同1.3%減、米州が同16.4%減、アジア太平洋/その他が同22.2%減、中国が同34.1%減と、すべての国・地域で減少。中でも米国政府の対中半導体輸出規制の影響で中国の減速が目立つ結果となった。