米国半導体工業会(SIA)は3月3日(米国時間)、2023年1月の半導体市場(3か月移動平均)が前月比5.2%減、前年同月比18.5%減の413億ドルとなったと発表した。

半導体の月間売上高の規模は、2022年5月にピークに到達後、8カ月にわたって減少傾向が続いている。

  • 半導体市場(月間売上高)の過去27年間の推移

    半導体市場(月間売上高)の過去27年間の推移 (出所:WSTSデータ/SIA作図)

SIAの社長兼CEOであるJohn Neuffer氏は、「現在は、短期的かつ周期的な景気後退の渦中にあるが、それにもかかわらず、将来の重要な技術を強化する上で半導体チップの役割がますます大きくなっているため、半導体市場の長期的な見通しは依然として明るい」と強気の発言をしている。確かに、半導体は長期的には成長が続くことが見込まれる産業ではあるが、直近の市況を鑑みると、半導体メモリの価格が未だに下落を続けているため、2023年2月の半導体市場規模は1月比でさらに落ち込む見込みである。

なお、地域・国別では、欧州が前月比0.6%増となったが、米州が同7.9%減、中国が同8.0%減、日本が同2.1%減、アジア大平洋/その他すべてが同2.7%減と大半でマイナス成長となったほか、前年同月比では、欧州が前年同月比0.9%増、日本が同0.7%増とわずかにプラス成長を2地域・国が遂げたものの、米州が同12.4%減、中国が同31.6%減、アジア大平洋/その他すべてが同19.5%減となっている。米国政府による半導体輸出規制の影響で、中国市場での売上高の落ち込みが大きいことが注目される。