半導体ウェハ搬送容器や精密流体フィルタなどのサプライヤとして知られる米Entegrisは12月15日(米国時間)、半導体製造プロセスの研磨工程で使用されるCMPスラリやパッドサプライヤであるCMC Materials(旧Cabot Microelectronics)を65億ドルで買収するための正式契約を締結したと発表した。

米国イリノイ州に本拠を置くCMC Materialsは、2002年以来、三重県に日本法人を設立し、キオクシアはじめ日本中の半導体メーカーにCMP材料を供給している。

なお、2022年の後半に予定されている取引が完了するまで、両社は引き続き別個の事業体として運営される。Entegrisは、今回の買収が中国などの規制当局が競争上の懸念を示すことは想定していないとしているほか、今回のCMC Materialsの買収により高度に補完的な複合CMPポートフォリオを構築することにより、サービスを提供する市場を大幅に拡大し、顧客にワンストップサービスを提供できるようになるとしている。