この半導体ニュースのまとめ
・住友重機械が米サンノゼに半導体製造装置向け研究開発拠点を開設
・精密ステージやロボティクス分野で米国半導体製造装置メーカーとの協業を強化
・ナノレベル検証環境を整備し次世代装置開発を加速
住友重機械工業は5月26日、米国カリフォルニア州サンノゼに半導体製造装置向けコンポーネントの研究開発拠点「Semiconductor Subsystems and Components R&D Center」を開設したと発表した。米国の半導体装置メーカーや研究機関との共創を通じ、次世代装置開発の加速を狙う。
半導体とロボティクスを重点領域に投資
同社は半導体およびロボティクス・自動化を重点投資分野と位置付けており、精密ステージやモーションコンポーネント、ロボット技術を核に事業強化を進めている。
今回の拠点設立は、こうした技術領域において米国企業との連携を深めることを目的としたもので、顧客に近い環境で開発を進めることで技術対応力の強化を図る。
サンノゼ拠点で共創型開発を推進
新設された拠点は、同社の米国拠点内に設置され、半導体製造装置メーカーや研究機関との協働を前提とした開発体制を構築する。
現地パートナーとの共同開発により、技術課題の早期解決やアプリケーション領域の拡大を進めるとともに、新たな事業機会の創出につなげる狙いがある。
ナノレベル評価に対応する研究環境を整備
同センターには低振動のクリーンルームが整備されており、半導体製造装置に求められるナノメートルレベルの精密評価が可能となる。
クリーン度はClass100、振動基準はVC-Eに対応しており、最先端プロセスに対応した装置評価環境を構築している。これにより精密ステージの位置決め精度や動特性の解析といった高度検証を実施することができるとする。
装置サブシステムの高度化へ
半導体製造装置では、露光装置やエッチング装置などの本体装置に加え、それを支えるサブシステムの性能が全体の精度や歩留まりを左右する。
特に先端プロセスでは、振動制御や位置決め精度がナノレベルで要求されるため、ステージやモーション技術の重要性が高まっている。同社は今回の拠点を通じて、これらコア技術の高度化を図る。
今回の同社の取り組みは、そうしたサブシステム領域での技術力を強化するものであり、製造装置メーカーとの協業を通じて、半導体製造プロセス全体への関与を拡大する動きといえる。同社はApplied Materials(AMAT)の事業に貢献したサプライヤに贈られる「サプライヤーエクセレンス賞」を受賞するなど、米国系半導体製造装置メーカーと強い結びつきがあり、今回の動きは、そうした取り組みを加速させるものと言えそうだ。
半導体装置開発は「グローバル連携」へ
先端半導体プロセス開発は技術複雑性の増大により、単一企業で完結することが難しくなっている。
今回の拠点設立は、顧客や研究機関と近接した環境で共同開発を進める姿勢を示すものであり、半導体製造装置開発におけるグローバル連携の重要性を反映した動きととらえることができる。


