デンソーは、12月11日~13日にかけて東京ビッグサイトにて開催されている半導体製造工程から、 自動車やIoTなどのSMARTアプリケーションまでをカバーする、エレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2019」の主催者ゾーン「SMART Transportation」にて、12月10日付で発表した新会社「MIRAISE Technologies」の紹介を行っている

MIRISEは、デンソーの研究開発部隊とトヨタ自動車のエンジニアたち(主要拠点としては、デンソー先進技術研究所およびデンソー広瀬製作所(現 トヨタ広瀬工場))を集約し、次世代自動車に搭載される車載半導体の研究ならびに先行開発を行うために設立された「半導体先行開発企業」という位置づけの企業。基本的な対象技術領域は、SiCやGaNなどの「パワーエレクトロニクス」、MEMSなどの「センサ/アクチュエータ」、ECUなどに用いられる「SoC」の3分野で、次世代半導体のウェハ開発からシステム開発まで幅広く、クライアントニーズに沿った研究開発まで行っていく計画だという。

  • 6インチSiCウェハ

    MIRAISE Technologies(デンソー)ブースに展示されていた独自開発のガス法を用いたSiCインゴット(6インチ)。従来の昇華法と比べて欠陥を1/100に低減できるという

また、デンソーの子会社ではなく関連会社という位置づけのためクライアントとしても、デンソー、トヨタの内製に向けた研究開発(委託製造含む)を行っていくとしているが、それ以外の企業からの研究委託なども受け付けるとしている。

さらに、自社だけで研究開発を行うのではなく、大学や研究機関との共同研究やパートナー企業との連携なども行っていくとするほか、量産もパートナーが担うこととなることから、幅広いパートナーとの連携を進め、次世代自動車の実現に向けた開発ニーズへの対応を行っていくとしている。