2019年3月、動画配信サービス「ビデオマーケット」は配信動画の本数が22万本を突破。その記念として、『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』を始めとした22作品が観られるクーポン配布キャンペーンを開催している(2019年4月12日まで)。
「平成」が終わりを迎える最中、ますます注目を集めている「平成仮面ライダー」シリーズ。佐藤健や菅田将暉など、いまをときめく若手俳優たちが鮮烈な輝きを放っている姿が見られるのもシリーズの醍醐味だが、もちろん魅力はそれだけに留まらない。キャストをはじめ、一流のクリエイターたちが熱い想いをぶつけ合い、1年を通してドラマを紡ぐという”化学反応”が、多くの人たちを引きつけ続けているのだ。
今回は、『仮面ライダーキバ』『仮面ライダービルド』などに出演し、自らを“仮面ライダーの申し子”と称してシリーズを盛り上げる俳優・武田航平さんにインタビューを敢行。出演作品や『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』、そして「仮面ライダー」シリーズに抱くその想いを伺った。
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――武田さんは「武田航平ナイト」をはじめ『仮面ライダービルド』が終わってからも「仮面ライダー」関連のイベントに引っ張りだこ。昨年に続き、まさに"仮面ライダーの申し子"にふさわしい大活躍ですね。
平成が終わるという大きなタイミングで、『仮面ライダーキバ』の紅音也に続いて『仮面ライダービルド』でシリーズに再登板し、猿渡一海という役を全うすることができました。「武田航平ナイト」は、そうしたところを見ていただいたことで実現したイベントだと思います。決して一人の力でできることではないですから、スタッフの方々、応援してくださる方々、取り上げてくださるメディアの方々がいるからこそだと本当に思っています。『仮面ライダービルド』第47話「ゼロ度の炎」(監督:上堀内佳寿也)にコメンタリーをするというコーナーは嬉しかったですが、ちょっと難しかったですね。でも、本当に感謝しかないです。
――最近の「仮面ライダー」シリーズについて、武田さんご自身も盛り上がりを実感することはありますか?
いま、「仮面ライダー」というコンテンツが日本中でどんどん熱くなっている印象があります。従来のシリーズからファンでいてくれた方々の応援はもちろんですが、シリーズに関わったキャストやスタッフさんが卒業後にも第一線で活躍していることで、さらに注目を集めていますよね。最近だと、『仮面ライダービルド』脚本の武藤将吾さんが手がけたテレビドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』が、大きく話題になりました。これには、『ビルド』から栄信と前川泰之さんが出演し、さらに主演が『仮面ライダーW』に出演していた菅田将暉くんだったこともあり、ドラマ視聴者の方たちが「仮面ライダー」を意識するきっかけにもなっています。逆に「仮面ライダー」ファンの方からすると、『3年A組』はメッセージ性の強い"攻めた"内容に感じるかもしれませんが、これも"世間に何をヒーローとして提示していくか"、"子どもたちに何を伝えるか"ということをもう一度考えさせてくれる作品であったように思いました。
――『3年A組』から『ビルド』へ、という視聴の流れも起こりそうですね。
武藤さんが、『ビルド』で謎ときのやり方をいろいろと考えたことが『3年A組』に反映されていると話していましたから、そういった面でも楽しめるのではないでしょうか。
――『ビルド』は、新人の方をメインに起用していく従来の「平成仮面ライダー」シリーズに比べて、演技経験を積まれた俳優の方たちが多いことが特徴として挙げられます。
そうですね。撮影現場でも、監督やプロデューサーを含めて「ああしようこうしよう」と密に話し合える雰囲気だったので、大人の現場だったかなとは思います。でも、決してそれだけが良いというわけではなくて、デビューして1・2年目の時にしか出せない輝きを見られる「仮面ライダー」も非常に魅力的です。いま『仮面ライダージオウ』で主演している奥野壮くんも、そうした輝きを放っていますよね。
――映画やVシネマも作られていますが、改めて武田さんから見た『仮面ライダービルド』の魅力はどんなところなのでしょう。
かっこいいんですよ、一人一人が。これは武藤さんの書くセリフの力だと思うのですが、一人一人が全く違う人間として立っていて、作品世界の中で生きているのが見えるんです。なぜそう感じるのかはわからないのですが……。演じているのも武田航平を筆頭に(笑)、イケメンぞろいでしょう。タイプの違う4人ですが、生き様が魅力的で感情移入しやすいキャラクターなので、推しを決めて見ていただくのも楽しいかもしれません。
――以前、武藤さんの脚本は”セリフが入りやすい”とおっしゃっていたのが印象に残っているのですが、演者さんから見て「入りやすい脚本」とはどんなものなのか気になります。
いいホンって、読んでいると勝手にセリフが入ってくるんですよ。"言えないセリフがない"というのでしょうか。どんなに長くてもセリフがキャラクター性をとらえているので、「あー、そっかそっか」ってなるんです。だから、武藤さんのは覚えやすい。武藤さんは、全体を見ながら一点に集中する方だと思うんですよね。全体のなかでの瞬間も大事にしている。その瞬間の衝動が、素の人間としての生き様を通してセリフに投影されているので、感情が通っているんです。演じる側としても、思考と感情がリンクしている状態で進めるので、泣けるし、笑えるし、怒れるんです。