列車内で立つ際、転倒を防ぐためにも欠かせない吊り革(吊り手)。その形状は大きく分けて「丸形」「三角形」の2種類あるが、利用者にとって使いやすい形状はどちらだろうか。今回はマイナビニュース会員1,300名のうち、通勤で列車を利用する812名を対象に「吊り革の形状」などについて調査した。

  • 以前は丸形が一般的だった列車内の吊り革(吊り手)。近年は首都圏の車両を中心に三角形も増えている

Q. 朝夕の通勤などで列車を利用しますか?

  • 利用する 812人(62.5%)
  • 利用しない 488人(37.5%)

Q. 吊り革(吊り手)の形状で使いやすいと思うのは次のうちどれですか?

  • 丸形 483人(59.5%)
  • 三角形 306人(37.7%)
  • その他 23人(2.8%)
  • 使いやすい吊り革(吊り手)の形状として「丸形」が6割近くを占める結果に

Q.理由を教えてください

「丸形」を選んだ人の意見

  • 「回転させて前の人と違う箇所を持てる」(25歳女性/通信関連/事務・企画・経営関連)
  • 「三角だと底辺部以外つかみにくく持ち替えがしにくい」(43歳男性/不動産/事務・企画・経営関連)
  • 「三角のは重くて、顔に当たると痛い」(48歳男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)
  • 「手首を入れてそのままダラーンとできる」(35歳女性/専門店/販売・サービス関連)
  • 「高校時代も電車通学だったので昔から丸型に馴染みがある。三角を考えたのは意味が分からないので逆にメリットが知りたいです」(48歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)
  • 「どの方向、ちょっと遠くからでもつかまり握りやすい」(51歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「慣れの問題。あと、気持ち悪い時に握る部分を回せるので」(37歳男性/輸送用機器/技能工・運輸・設備関連)

「三角形」を選んだ人の意見

  • 「丸は手に馴染まないし、手が痛くなるから」(57歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
  • 「手の触れる面積が少ない気がする」(36歳男性/医療用機器・医療関連/その他技術職)
  • 「角があった方が握りやすいから。丸は滑りやすい」(49歳男性/専門店/販売・サービス関連)
  • 「つかむときに指にフィットしてつかみやすいと思います。急な停車などでよろけることも少なくなると思います」(50歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
  • 「つかむ部分が平面の方が手が疲れにくいから」(32歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
  • 「持つところがまっすぐな方がしっかり握れる」(44歳女性/信託銀行/事務・企画・経営関連)
  • 「湾曲していないほうが、握る手にフィットするからですかね」(56歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

「その他」を選んだ人の意見

  • 「どんな形でも持って支えらればいいです」(48歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
  • 「こだわりなし。丸でも三角でも不便ないから」(39歳女性/農業協同組合/公共サービス関連)
  • 「東日本のE233の長いやつがよい」(32歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
  • 「丸形でも三角形でもどちらも、使いやすさにほとんど差はないと思うからです」(43歳女性/証券・投資銀行/事務・企画・経営関連)

Q. 列車に乗っている間、吊り革・手すり等のどの部分をつかむことが多いですか?

吊り革をつかむ

  • 「吊り革の輪の下部分をつかむ」(27歳男性/専門店/販売・サービス関連)
  • 「わっかの上部をつかむ」(57歳男性/その他電気・電子関連/IT関連技術職)
  • 「バッグを胸に両手で吊り革をつかむ」(52歳男性/専門店/営業関連)
  • 「わっかに手を通して紐を握る」(23歳男性/プラント・エンジニアリング/事務・企画・経営関連)

手すりをつかむ

  • 「ドア近くの手すりの上の方」(47歳男性/官公庁/公共サービス関連)
  • 「手すりの真ん中あたり」(24歳女性/医療・福祉・介護サービス/公共サービス関連)
  • 「背が低いので吊り革よりは、手すりの手の高さの所」(29歳女性/金融総合グループ/事務・企画・経営関連)
  • 「手すりの、ひじをまげずにつかめる位置」(37歳女性/その他/その他・専業主婦等)

その他

  • 「人が余り触らない場所」(51歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/その他技術職)
  • 「吊り革と手すりが半々」(57歳男性/その他金融/営業関連)
  • 「特に気にせず一番掴みやすいところ」(44歳男性/ホテル・旅館/事務・企画・経営関連)
  • 「背が低いので、届く部分」(39歳女性/サービス/事務・企画・経営関連)

総評

吊り革(吊り手)の使いやすい形状に関して、「丸形」と答えた人が半数以上を占め、「三角形」を上回った。「丸形」を選んだ理由として多かったのは「回転できる」という点。丸形の吊り革はくるくると輪を回転させられるため、汚れた部分や直前に利用していた人が握っていた部分を避けることができるという。また、体が揺れても動きに合わせて回転するため、安定して使いやすいという利点もあるようだ。

「手首を穴に通しやすい」という利点も挙げられた。吊り革を直接つかむことに抵抗がある人も、手首を通すことで体を支えることができるそう。他にも「三角は角が当たるので丸の方がいい」「手が大きいので、三角形だと手の端があたってしまい痛い」「混んでいても、どの角度からも握れる」といった理由が挙げられた。

一方、「三角形」を選んだ人からは、つかむ部分がフラットなほうが滑らず安定性があるとの意見が寄せられた。指に均等に力をかけることができるため掴みやすく、「揺れた時にぐっと力を入れやすいので踏ん張りが効く」とのこと。反対に「丸形」は吊り革が回ってしまい掴みづらく、小指も痛くなるとのことだった。

今回の調査では、吊り革・手すりのどちらをつかむことが多いかについても尋ねた。結果は「手すり」派より「吊り革」派が多く、吊り革の輪の部分をつかむと答えた人が多かった。その一方で、「吊り革よりは座席横の手すりをつかんでいる方が楽」という人も。その他、「吊り革の輪の部分に手を通して紐を握る」「掴めるところであればどこでもつかむ」といった意見も寄せられた。

  • 調査時期 : 2017年10月2~7日
  • 調査対象 : マイナビニュース会員
  • 調査数 : 男女1,300名
  • 調査方法 : インターネットログイン式アンケート