元国税職員さんきゅう倉田です。
好きなお弁当は「税務調査のときの昼休憩で社長と税理士さんがうな重を食べている横で食べる自分で作ったお弁当」です。
ぼくが子供の頃だったら考えられなかったけれど、投資の話をすることが一般的になりました。
投資をしてお金を儲けることは悪いこと、そもそもお金の話をすることが卑しいこととされ、クレジットカードは退廃的な道具だと考えられていました(もしかしたら、偏った地域だったのかもしれません)。
今では、資産が預貯金しかなければ無計画な人物とされ、お金の話に付いてこられなければ不勉強だと蔑まれ、クレジットカードを持ってなければカードを作れない事情のある人物だとみなされます(みなされない場合もある)。
投資について考える場合には、リスクを取らないこと、リスクを最小化することが重要だとされますが、リスク管理は投資に限らず、日常的に行うべきだと思います。
複数の選択肢はリスクを分散するだけでなく満足度を高める
友達におすすめの漫画を貸してと言われたら、あなたはどうしますか。
大好きな『呪術廻戦』(集英社)の1~5巻をとりあえず貸してみますか。呪術廻戦はとてつもなく面白いし、多くの人に好まれているけれど友達が好きかどうかは分からない。
友達が「呪術廻戦面白いね!」と言ったとしても、あなたに気を遣っているのかもしれない。
それならば、あなたの好きな漫画5つの1巻を貸して、どれが好きか聞く方がよい。
きっと、友達が好きな漫画が見つかるし、5つの中で順位をつけるだけならば、友達は気を遣わず、あなたも傷つかない。それに、友達の好みも知ることができます。
こうやってリスクを避ける機会は、日々訪れます。
デートでレストランを予約せず、「何食べたい?」と聞いたことがありませんか。そんなこと聞かれても相手は困ります。あなたがどんな選択肢を用意しているかわかりません。
「グルジア料理が食べたい」と言われたらどうしますか。「焼き鳥が食べたい」と言われて、近隣のうまい焼き鳥屋を知らなかったらどうしますか。相手のリクエストを優先して、良いか悪いか分からない店に大切な人と行くのでしょうか。
それならば、事前に、あるいはその場で調べた3つの店を提案して、選んでもらうほうが良いと思います。相手は、「ちゃんと二人で食べる食事のことを考えてくれたんだね」と喜ぶし、自分で選ぶことによって満足度が高まります。
選ぶことで満足度が高まることが想像できない人がいるかもしれない。飛行機に乗って「チキンorチキン?」と言われたら嫌でしょう。選択肢があった方が、満足度は高まります。
社会人になるとリスクと確率について考えるようになる
みんなの分の飲み物を買ってくる機会があると思います。稀に、その場にいる人数分のコーヒーを買う人と出会いますが、そのようなリスクを無視した行動はやめましょう。コーヒーを飲めない人がいるかもしれないと想像することが重要です。
なお、コーヒーを用意するどころか、打ち合わせなのに何も飲み物を用意しない人もいます。そういう人を見習ってはいけません。
その場に呼び出した側が、ホストとして客に飲み物を振る舞います。振る舞わない理由がない限り、振る舞う方が良い。お茶があって嫌がる人はいません。これがリスクの基本的な考え方だと思います。
お弁当を買ってくるときも、人数分同じお弁当を買って、不用意にリスクを高めないようにしましょう。可能ならばアレルギーについて確認したいところですが、容易ではないので複数のお弁当を用意することで対応します。
「意味のないことはしない」と常に意識していれば、同じお弁当を用意することはないと思います。
反対に取らなくて良いリスクを取る人は、「何も考えていない人なのかな」と思われてしまいます。そのようなリスクを避けるためにも、リスクについて考えなければいけません。
リスクは大人だけが考えるものではありません。15歳でもリスクを最小化する機会がたくさんあります。
新刊『お金持ち 貧困芸人 両方見たから正解がわかる! 元国税職員のお笑い芸人がこっそり教える 世界一やさしいお金の貯め方 増やし方 たった22の黄金ルール』
東洋経済新報社/1,320円
【6000人の吉本芸人の中で「一番お金に詳しい芸人」が3年かけて書いた! 】【芸人になる前は、なんと元国家公務員の東京国税局職員! 】【たった1冊で、大人なら絶対知っておきたい「お金の黄金ルール」が全部わかる! 】【読みやすさ、わかりやすさNo1!こんなに平易な「お金の入門書」は他にありません! 】購入は コチラ