長時間の「この姿勢」は危険! 8〜11時間で死亡リスクが15%増、11時間以上では40%増……“高い机”で改善の可能性も
リモートワークが増え、気づけば一日中イスに座りっぱなし──。
そんな日常の“長時間の座位”が、近年の研究で思いのほか深刻な影響を及ぼす可能性が示されています。日本の成人は世界でもトップクラスに「座る時間」が長いとされ、その習慣が健康リスクとどう結びつくのかが注目されています。
では、一体どの程度の座り時間が危険なのか。そして、私たちは日常で何を変えればよいのか。堀田秀吾さんの大ヒット中の著書『ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科 人生が変わるテクニック112個集めました』(SBクリエイティブ)より紹介します。
座りっぱなしは罹患リスクを高める
座っている時間が長いと早期死亡率が高くなる
人類は、心も体も石器時代からほとんど進化していません。もともと狩猟などのために体を動かすことに最適化されている私たちの体は、動かさないでいるとさまざまな問題を生じることがわかっています。
じつに、日本の成人は、1日で平均約7時間座っているといい、これは世界一の長さというデータもあります。
ただでさえ座りっぱなしの状態が多いというのに、休日もだらだらと動かずにいるのは、あまりおすすめできることではありません。
シドニー大学のヴァン・デル・プローグらの研究によると、1日の総座位時間が4時間未満の成人に比べて、8〜11時間の人では死亡リスクが15パーセント増、11時間以上だと40パーセント増という話もあります。
さらに、ハーバード大学医学部のリーらによる座位行動に関する研究では、「動かずに座りっぱなしの時間が長いと、心臓病6パーセント、糖尿病7パーセント、乳がん10パーセント、大腸がん10パーセント、それぞれ罹患リスクが上昇する」ことが指摘されています。
座りっぱなしを控えることで、早期死亡率の9パーセントを縮小することができ、座りっぱなしの人が10〜25パーセントほど歩く機会を増やせば、毎年50万〜130万人ほどの人が死亡リスクを回避できる可能性があるとも述べています。
人間はそもそも動くことが前提の生きもの
人間は、体を動かすことを前提にした脳や体をもつ動物です。
そもそも、脳をはじめとする中枢神経はもともとは体を動かすためのものです。
そのため、昼間にあまり動かず座りつづけていると、血流の悪化、脳への酸素供給量の低下、神経伝達物質のバランスの乱れなどを引き起こし、記憶力低下や注意力散漫といった弊害が発生しはじめ、交感神経と副交感神経の交替がうまく行われず、結果、自律神経が乱れて、夜にしっかり休めません。
夜間に回復がはかどらないぶん、疲れやストレスが溜まりやすくなると言われています。座りっぱなしは「健康の天敵」とも言えるのです。
人間は立っているだけで、1時間に50キロカロリーほど消費しますし、健康のためにも、仕事の効率化という意味でも、立っている時間を増やすことはとてもよさそうです。
近年、GoogleやFacebookなどの企業がスタンディングデスクを導入していますが、テキサスA&M大学のメータらが行った実験では、34人の高校生に24週間にわたってスタンディングデスクを使ってもらったところ、脳の実行機能と「ワーキングメモリ」に改善が見られました。
生活のなかで座りっぱなしの時間が多い人は、とくに意識してみてください。
長時間、座りっぱなしで仕事をしない。ときどき席を立つ、スタンディングデスクを導入するなど動く工夫を
『ハーバード、スタンフォード、オックスフォード… 科学的に証明された すごい習慣大百科 人生が変わるテクニック112個集めました』(SBクリエイティブ)

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