新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、テレワークを導入する企業が増えています。 当初は通勤の必要がないテレワークを嬉しく感じていたビジネスパーソンであっても、時間が経つにつれて「集中できない」「以前のような働き方に戻りたい」とストレスを感じる人も少なくありません。本稿では、テレワークで集中できない理由やその対策法を紹介します。

  • テレワーク集中

    テレワークで集中できない理由を紹介していきます

テレワークで集中できない人の4つの特徴

テレワークで集中できない最大の理由は、オフィスと違い上司や同僚の目がないため怠け心が出てしまうということでしょう。 自宅で作業をするテレワークでは、「サボっていると思われないためにしっかりと働かなければ」という心理が働きにくく、仕事に対するモチベーションや集中力を維持するのが難しいと言われています。

テレワークでも集中して仕事に取り組み、効率的に業務を遂行できるビジネスパーソンもいれば、テレワークになってから全く集中力が持続せず、仕事へのモチベーションが低下してしまったビジネスパーソンもいることでしょう。

実は、後者には一定の共通点があります。まずは、テレワークに集中できない人にありがちな特徴についてチェックしていきましょう。

特徴1:同居人が存在する

テレワークに集中できない人にありがちな特徴として挙げられるのが同居人の存在です。一人暮らしならば誰にも邪魔をされずに仕事に取り組めますが、家族や同居人がいるとつい仕事中にも話をしてしまう機会が増えるため、結果的に集中できない状態になってしまいます。 特に小さいお子さんがいる場合は、その面倒を見るために仕事を中断せざるをえず、集中力が削がれるでしょう。

特徴2:スマホいじりや部屋の片付など、余分なことをしてしまう

オフィスにいるときには上司の目が気になるため、仕事中に私用のスマホを見る機会は少ないでしょう。ですが、テレワークではこうした「抑止力」が働きません。 テレワーク時には職場の人から直接注意をされたり怒られたりする「リスク」がないため、ついスマホで動画やSNSを見てしまう人や、部屋の片づけを始めてしまう人も一定数存在します。

特徴3:二度寝してしまう

チャットツールなどを通じて出勤連絡をする形式でのテレワークでは、しようと思えば二度寝ができてしまいます。テレワークを始めると以前のように通勤のために早寝早起きをする必要がなくなるため、不規則な生活になり、つい睡魔に負けてテレワーク中にもかかわらず二度寝してしまうケースも珍しくないでしょう。

特徴4:間食が多い

テレワークの孤独感や仕事のストレスを紛らわす方法として、無意識のうちに間食をしてしまうということも、テレワークに集中できない人にありがちな特徴の一つです。オフィスで仕事をしているときと違い、テレワーク時には間食へのハードルが低くなります。何かを食べていると一時的に心のもやもやが解消されたような気分になりますが、食べることに気をとられて業務効率が低下してしまうでしょう。

テレワーク実践にあたり重要な5つのポイント

「テレワークに集中できない」という悩みを解消するには、その原因をきちんと把握したうえで、現状を改善するために努力をする必要があります。では、具体的にどうすればよいのでしょうか。ここからは自宅での作業でも集中力を維持するためのポイントをご紹介していきます。

ポイント1:服を着替える

「外出する必要がないから」という理由で、寝間着のままテレワークに取り掛かっているという人も少なくないことでしょう。寝間着や部屋着などのルーズな服装をしているとなかなかやる気が出ず、テレワークに集中できない原因になってしまうため、仕事用の服に着替えてみてください。 身だしなみを整えることで、仕事モードに気分をうまく切り替えられるでしょう。

ポイント2:時間をきちんと意識する

オフィスで業務にあたるときと違い、テレワークでは良くも悪くも自分のペースで仕事に取り組めるため、ついダラダラと仕事をしてしまうケースも珍しくありません。テレワークで集中ができないときは、オフィスで働いていたときと同じようなタイムスケジュールで作業をするように意識してみましょう。タイムスケジュールを設定することで、気持ちにメリハリが生まれるはずです。

ポイント3:道具や作業環境を見直す

パソコンや机などの道具や作業環境が、テレワークで集中できない原因となる可能性もあります。自宅でも長時間快適に仕事ができるように、座り心地のよい椅子や作業しやすいデスク、操作性の高いパソコンなどを購入してみてはどうでしょうか。

ポイント4:簡潔なコミュニケーションを心がける

テレワークのためにチャットツールなどを活用している企業も多いですが、テキストだけのやりとりだと相手の感情が読みづらくなるため、必要以上に気を遣ってしまう人も少なくありません。 「相手に失礼にならないように」と過剰に気を遣い、時間をかけてメッセージを作成していると労力も時間も消費されてしまうため、時間の効率化とストレス軽減のために簡潔なコミュニケーションを心がけるようにしてみてください。

ポイント5:作業スペースから生活感を排除する

人間は誘惑に弱い生き物です。作業デスクの上にスマホや本などを置いていると、ついそちらに気をとられてしまい、集中できない原因になるでしょう。テレワークで集中できないと悩んでいるならば、作業に不要なものは机の上に置かないこと、作業スペースから洗濯物などが見えないようにすることを実践してみてください。

  • テレワークで集中するためのポイントを紹介します

テレワークで集中するためのコツ

テレワークでストレスをためずに効率的に仕事に取り組むためには、自分が集中できない原因に対し、適切な対処をする必要があります。ここからはテレワークで集中するためのコツを4つご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

その1:作業時のBGMを意識する

騒音は集中力を削ぐ原因になりますが、かえって静かすぎる環境でも仕事に集中しにくいでしょう。作業に集中できるように、自分にとって心地よいと感じるBGMを探してみてはどうでしょうか。たとえば気分が盛り上がらずやる気が出ないときにはアップテンポの曲を選び、高い集中力が必要な作業時にはクラシック音楽を選ぶなど、自身で工夫してみるとよいでしょう。

その2:きちんと睡眠時間を確保する

テレワークが原因で不規則な生活になり、昼夜逆転生活になってしまう人も珍しくありません。テレワークに集中して取り組めるように、オフィスに通勤していたときと同じように規則正しい生活を心がけ、良質な睡眠を取るようにしましょう。こうした健康的な生活を続ければ心身の健康を保てるため、仕事に集中して取り組めるようになるはずです。

その3:通勤時間を有効活用する

テレワークでは通勤する必要がないため、通勤に充てていた時間を自由に使えるようになります。 自宅で仕事をすると外出の機会が減り、モチベーションの低下につながるため、ストレス発散になる趣味などを見つけて、休憩時間に楽しむようにしてみてください。 キャリアアップのために資格の勉強をするなどもです。

その4:作業スペースを作る・探す

家族と同居しているといった理由で自宅ではなかなか仕事に集中できないのならば、貸しスペースやビジネスホテルのデイユースプランを利用してみてはどうでしょうか。 あるいは、家族に協力してもらい、リビング以外の場所に自分専用の作業スペースを作ってみてください。 テレワークに集中できる環境を確保することで、作業効率もアップするはずです。

テレワークで集中できない状況を打破しよう

今回はテレワークで集中できないとお悩みのビジネスパーソンのために、その原因や改善策についてご紹介してきました。

テレワークは職場の人の目が届かない環境の中で作業を行うため、モチベーションを維持しにくいものです。テレワークでも効率的に仕事ができるよう、集中できる作業環境を確保することや、規則正しい生活を送ることを心がけてみてください。