子どもが小さいうちは、予期せぬタイミングで熱を出すこともあります。もちろん、子どもが病気になってしまった場合は、元気になるまで家でゆっくり過ごすことが理想的ですが、旅先で熱を出してしまう場合もあります。

今回は、友人の結婚式に出席するため、2歳の子どもと飛行機で実家へ帰省した私が、子どもの病気で帰りの飛行機に乗れなかった体験談です。

友人の結婚式に出席したい! 子どもはどうする?

  • 旅先で子どもが突然高熱に! そんなときはどうしたらいい?

親しい友人の結婚式の招待状が届きました。会場が遠方のため日帰りは難しく、小さい子どもを持つママとしては、どうすればいいか迷いました。幸い、会場が実家に近かったこともあり、当時2歳の息子も連れて行き、結婚式の間は実家で預かってもらうことになりました。結婚式は2月でしたが、お正月に実家へ帰ったばかりで息子も祖父母や実家の環境に慣れており、式の当日は半日ほど祖母に預かってもらう約束をしました。

私は結婚式で友人をお祝いできることが嬉しく、息子は祖父母に遊んでもらうことを楽しみに、2月の下旬に飛行機で息子と2人で実家に帰省しました。

小さい子どもとの移動に準備は欠かせない

飛行機は大好きな息子ですが、2歳はじっとしていることが難しい年頃です。移動中におとなしくしていられるか心配でしたが、準備の甲斐もあり、飛行機では問題なくご機嫌に過ごせました。離着陸時に耳が痛くならないようにお茶を飲ませ、たまごボーロなどのお菓子も役に立ちました。シールやお絵かきに興味を持っていた時期だったので、シール絵本やお絵かきセットも持参し、飛行機の中でも一緒に楽しく過ごしました。

時間帯によっては、ビジネスマンが多く混雑していて周囲に気を遣いますので、なるべく空いている時間帯を選んだのもよかったです。結果的には、泣くことも騒ぐこともなく、快適に移動できました。

旅先で突然の高熱! 地域の小児科がわからない時は

とろこが、実家で楽しく過ごすはずが、帰省した次の日の朝、息子の顔が赤かったのです! 驚いて、熱を測ると39度を超えていました。実家周辺の小児科のことがわからず、インターネットで検索。診察時間や場所を確認し、念のため診てもらえるか病院へ電話後にタクシーで向かいました。

実家の近くは小さい子どものいる知り合いが住んでおらず、私は自力で探すことになりましたが、知人にお勧めの病院を紹介してもらうのも安心です。旅先の場合は、ホテルのフロントなどに相談すると情報が得られることもあります。小さい子どもがいる場合は、事前に救急で受け入れてくれる病院を調べていくとなおよいでしょう。

原因不明? なかなか熱が下がらない!

息子の熱はなかなか下がらす、インフルエンザの検査も陰性。熱が下がらなかったら再び診察に行く約束をしていましたので、結婚式の当日の朝も息子を病院へ連れて行きました。私は式に出席するため、ドレスアップしたまま病院の待合室でギリギリまで息子に寄り添い、後は祖母にお任せしました。結婚式の数日前から実家にお世話になっていたので、息子も祖母がそばにいることで安心してくれて助かりました。心配していた息子の検査結果は「マイコプラズマ感染症」でした。

子の病気で帰りの飛行機の搭乗が絶望的 - 親が取るべき行動は

(1)キャンセルの前に航空会社に問い合わせを

結局、帰りの飛行機の前日に熱が下がっておらず、飛行機をキャンセルしなければならない状況になりました。しかし、予約していたのは「変更不可」の航空券。「キャンセル料は取られる?」「熱が下がった後に飛行機で帰りたいけれど、その場合はどうしたらいい? 運賃はどのくらいかかる?」などの疑問がたくさん湧いてきました。

航空券のキャンセルだけであればインターネットでできますが、航空会社の電話の問い合わせ窓口がありましたので、キャンセルする前に電話してみることにしました。

(2)航空会社の指示に従い、子どもの体調を最優先に

電話は少し緊張しましたが、結果、子どもの病気が「マイコプラズマ感染症」ということで今回は特例として、医師の診断書を提出することで、キャンセル料や追加料金は取られずに、熱が下がった後で帰りの便に乗せていただけることになりました。

とても親切に対応してもらえましたが、航空会社によって対応が異なる可能性がありますので、こちらの状況を詳しく説明して指示を仰ぐのがよいでしょう。

子連れでの移動で気をつけたいこと

特に子どもが小さいうちは、すぐに熱が出たり元気になったりと予想がつきません。でも、「熱が出るかもしれないから」と、どこにも出かけないなんてできませんよね。まして、友人の結婚式のようなおめでたい席に駆けつけたい気持ちは、たとえ母親であっても優先したいところです。遠方へのお出かけの場合は、母子手帳や健康保険証を必ず持っていき、事前に小児科など病院を調べておくと安心です。

帰宅後は医療費助成の払い戻し申請を忘れずに!

子どもの医療費の助成がある場合でも、対象外の地域だと助成の医療証が使えないことがあります。一旦は、病院へ支払いをして領収書をもらい、後日お住まいの地域で払い戻しの手続きをする必要があります。うちの息子たちも何度か県外の病院にお世話になった際、住民票のある役所の窓口に申請をすることでお金が戻ってきました。役所へ行く前に、何が必要か確認してから行くとよいでしょう。

このときは子どもの熱が長引きとても心配しましたが、結婚式に出席することはできましたし、解熱後は無事に飛行機に搭乗し、我が家に帰ることができました。大変でしたが、たくさんの人に助けられていい経験となりました。小さい子どもが一緒でも、しっかり準備し周りの協力を得ることでなんとかなるケースが多いです。ママも我慢ばかりせず、自分の予定も楽しんでくださいね。

平井祥子

オフィスFP Lino 代表 理系出身の元エンジニアで2児のママ。結婚後、家計管理や資産運用などで行き詰まり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。夫の転勤のため正社員を退職。徳島と大阪で子育てをしながらママ向けにお金の情報を発信中。マネー講座・働き方や仕事と家庭の両立に悩む女性の個別相談を中心に活動し、お金の面からママや女性が『自分らしいライフスタイル』をつくるサポートをしている。ホームページ「ママと女性のお金と人生設計」を運営。2級FP技能士/マイライフエフピー認定ライター

イラスト=オオノマサフミ