熊本県といえばどのようなイメージを持ちますか?
九州に3つある政令指定都市の一つ・熊本市があり、九州における物流や産業の拠点としても重要な役割をもつ熊本県。観光地では世界最大のカルデラをもち、今も活動を続ける「阿蘇山」が有名で、その恩恵から熊本県は「火の国」、「水の国」とも呼ばれています。
隠れキリシタンの歴史が色濃い天草諸島、熊本地震の復興のシンボル「熊本城」、秘境ムードが人気の「黒川温泉」など、観光地も充実。
この熊本県にライバルがいるとすればどの都道府県なのでしょうか。本記事ではマイナビニュース会員にアンケート調査を行い、結果をランキングにまとめました。「アンケート回答」や「熊本県を訪れるのにおすすめの季節」などもご紹介しますので、ぜひご自身のイメージと照らし合わせてみてください。
熊本県にライバルの都道府県はあると思う?
熊本県にライバルの都道府県があると思うかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。
ある…62.5%
ない…37.5%
熊本県のライバル県ランキング
次に、「熊本県のライバルだと思う都道府県」について、先の質問で「ある」と答えた方に聞きました。得票率の多かった順にランキングにすると下記の通りです。
1位 鹿児島県(25.8%)
2位 福岡県(16.3%)
3位 宮崎県(12.7%)
4位 大分県(11.9%)
5位 長崎県(7.1%)
6位 北海道(2.8%)
6位 千葉県(2.8%)
6位 佐賀県(2.8%)
9位 滋賀県(2.4%)
10位 青森県(2%)
ここからはランクインした都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「アンケート回答」や「熊本県を訪れるのにおすすめの季節」をご紹介します。
1位 鹿児島県(25.8%)
熊本県のライバル県ランキング、1位は「鹿児島県」でした。熊本県の南側に位置し、九州7県のうち最も面積が広いのが鹿児島県。ただし、人口では熊本県が全国23位、鹿児島県が24位ときっ抗しています。
熊本県を代表する島は天草諸島ですが、鹿児島県にも有名な島がいくつかあります。大昔の地層を間近に見られる自然豊かな「甑島(こしきしま)列島」、樹齢2000年以上とされる縄文杉のある「屋久島」、日本最大のロケット宇宙センターをもつ「種子島」など。熊本県「阿蘇山」のように、鹿児島県の「桜島」は現在も活動を続ける火山として、観光の目玉になっています。
鹿児島県は、西郷隆盛や大久保利通など、幕末から明治にかけて活躍した人物を輩出した場所でもあります。日本の近代化の軌跡として、「尚古集成館」などの建築物は世界遺産に。そのほか指宿(いぶすき)や霧島といった日本屈指の温泉地があり、グルメでは新鮮な魚介類や黒豚、さつま揚げ、芋焼酎などが代表的です。
アンケート回答
「同じ南九州にあり、活動中の火山があるところなどが似ているので」(56歳男性)
「気候や自然が似ていて、どちらも九州を代表する観光地だと思う。グルメ好きの人からの人気も高そう」(37歳男性)
「九州の顔になるべく、福岡県の2番手を争っているイメージ。北九州の人間から見ても、南九州を代表する2県だと思う」(53歳男性)
「隣同士で新幹線が通り、人口も同じくらいだから」(57歳男性)
2位 福岡県(16.3%)
2位は「福岡県」でした。熊本県の北側に位置する福岡県。九州には熊本市を含めて3つの政令指定都市がありますが、そのなかの2つ(福岡市、北九州市)を擁しています。なかでも福岡市博多は九州一の繁華街とされ、オフィスビルや商業施設などが集中。夜には中洲一帯に屋台がずらりと並び、観光客も利用しやすいよう整備されています。
福岡県は歴史的に商人の町として発展してきましたが、明治時代には「八幡製鐵所」が完成し、日本の近代化における屋台骨に。近年では自動車関連作業や、大学や研究機関などの技術を活用した成長産業も活気があります。
福岡県の主な観光地は「太宰府天満宮」、海辺のリゾート「糸島」、のどかな景色が広がる「柳川」など。名物には辛子明太子や八女茶、いちごなどがありますが、やっぱり福岡県といえば豚骨ラーメン。熊本ラーメンとの「ラーメン対決」として、ライバルに選んだという声も届きました。
アンケート回答
「どちらも政令指定都市があるのと、名物のラーメンがあるから」(57歳男性)
「食文化が似ていて、福岡県と同じように観光客が多いイメージ」(32歳女性)
「都市という意味では福岡県のほうが大きいが、博多以外の地域を見ると熊本県も負けていないと思う」(57歳男性)
「九州第一の都市が福岡で、第二が熊本だと思う」(44歳男性)
3位 宮崎県(12.7%)
3位は「宮崎県」でした。隣り合う熊本県と宮崎県は、面積で全国14位が宮崎県、15位が熊本県とほぼ同じ大きさ。人口は九州のなかで佐賀県の次に少ない県です。沖合を流れる黒潮の影響で一年を通して温暖で、日照時間は全国トップレベル。自らを「日本のひなた」とPRしています。
熊本県グルメのひとつに赤身主体の「あか牛」がありますが、宮崎県にはブランド牛の「宮崎牛」が。5年に一度の「全国和牛能力共進会」において何度も受賞経験があり、美しい霜降り牛として外国でも人気があります。そのほか日向夏やマンゴー、地鶏などの名産品も。観光地では神話の舞台とされる「高千穂峡」が人気です。
アンケート回答
「隣同士にも関わらず、宮崎県には九州新幹線が通っていないから」(59歳男性)
「隣にあるけど、熊本県はどちらかというと北九州、宮崎県は南九州に分かれるイメージ」(49歳男性)
「どちらにも美味しいものがたくさんあるので」(36歳男性)
4位 大分県(11.9%)
4位は「大分県」でした。熊本県の北東に位置している大分県。自他ともに認める「おんせん県」で、源泉の数や湧出量などが日本一となっています。由布院や別府には大規模な温泉施設や観光施設があり、熊本県の黒川温泉の秘境ムードとはまた違った雰囲気。
温泉以外の観光地としては、歩行者専用の吊り橋としては日本最大級の「九重“夢”大吊橋」が人気です。間近に「日本の滝百選」に選ばれた滝、遠くにくじゅう連山を眺める大絶景が楽しめます。そのほか、渓谷の迫力と美しさに触れられる「耶馬渓(やばけい)」も。大分グルメは「関あじ」や「関さば」、鶏肉料理などが代表的です。
アンケート回答
「九州エリアで温泉に行こうとすると、熊本県か大分県がまず浮かぶから」(49歳男性)
「福岡や鹿児島といった個性的な県に囲まれているから」(46歳男性)
「どちらも企業誘致が活発なイメージがある」(59歳男性)
5位 長崎県(7.1%)
熊本県のライバル県ランキング、5位は「長崎県」でした。県土の約45%が島という、海に囲まれた長崎県。特に対馬や五島列島などの漁業が盛んな島を擁し、長崎県の漁業と養殖業を合わせた生産量は全国トップクラス。鯛、さば、いわし、飛び魚など、多種多様の魚が水揚げされます。
長崎県平戸で日本初となる西洋貿易が行われたことから、長崎の街には異国情緒がそこかしこに。旧外国人居留地には「グラバー園」や「大浦天主堂」などのほか、石造りの洋館などがカフェなどに改装されて保存されています。坂道が多いことも特徴で、「オランダ坂」や「相生地獄坂」と名付けられたスポットもあります。
アンケート回答
「熊本県は阿蘇を中心とした観光だと思うが、長崎県には軍艦島やハウステンボスなどが点在し、周遊しながら観光できるから」(46歳男性)
「どちらも隠れキリシタンのイメージが強く、比べられることが多いのでは」(52歳男性)
6位 北海道(2.8%)
6位は「北海道」でした。東京都の約40倍という広さを誇り、札幌、函館、富良野、知床など、人気の観光地をいくつも抱える北海道。「都道府県魅力度ランキング」では統計開始以来1位をキープするなど、圧倒的な存在感を放っています。大自然のほか、新鮮な海の幸を楽しめることも大きな魅力。乳製品の一大産地もあり、バターやチーズケーキ、焼き菓子などはお土産としても人気です。
6位 千葉県(2.8%)
6位には「千葉県」も入りました。東京のベッドタウンとしての役割がある一方、農業が盛んで、ねぎ、白菜、小松菜、梨、いちごなどが栽培されています。海沿いには年間の水揚げ量が全国トップクラスの銚子港も。また、千葉県には人気のゆるキャラ「ふなっしー」がいますが、熊本県にも「くまモン」がいることから、「ご当地キャラ対決」をイメージして選んだという方もいました。
6位 佐賀県(2.8%)
6位には「佐賀県」も。熊本県とは隣り合っていないものの、有明海を介して比較的近いところに位置する佐賀県。朝鮮半島まで200㎞足らずと大阪までの距離よりも近いことから、古くから大陸の玄関口となってきました。「吉野ケ里遺跡」の出土品や、佐賀県の伝統芸品の伊万里・有田焼などがその一例とも。そのほか、佐賀牛、呼子のいか、有明海の海苔などの名産品があります。
9位 滋賀県(2.4%)
9位は「滋賀県」でした。日本最大の湖「琵琶湖」をもち、その面積が県土の約6割を占めるという滋賀県。熊本市は水資源が豊富な都市ですが、滋賀県も同様で、琵琶湖の水が飲み水や農業用水として活用されています。主な観光地は「延暦寺」や「彦根城」など。その彦根城のマスコット「ひこにゃん」を熊本県の「くまモン」のライバルとして選んだというコメントもありました。
10位 青森県(2%)
10位は「青森県」でした。ほぼすべての地域が豪雪地帯で、県庁所在地の青森市は「世界一雪が積もる都市」と呼ばれています。三方を海に囲まれているため漁業が盛んで、陸奥湾ではほたての養殖も行われています。東北一の農業県でもあり、その筆頭のりんごは全国シェアが圧倒的1位。にんにくやごぼうの出荷量も全国1位となっています。
熊本県を訪れるのにおすすめの季節は
熊本県を訪れるのにおすすめの季節を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位 年間通しておすすめ…36.9%
2位 春(3月~5月)…25%
3位 秋(9月~11月)…19.8%
4位 夏(6月~8月)…12.7%
5位 冬(12月~2月)…5.6%
年間通しておすすめの理由
「天草や阿蘇は年間通して魅力的だから」(57歳男性)
「阿蘇の景色はどの季節も素敵だと思う」(55歳男性)
「名物の熊本ラーメンや馬刺し、辛子れんこんは季節を問わないから」(54歳男性)
「世界に誇る熊本城はどの季節も見応えがあります」(47歳男性)
春(3月~5月)がおすすめの理由
「初夏の阿蘇は緑が鮮やかで、他ではなかなか見られない絶景だと思う」(56歳男性)
「この時季は観光しやすく、バイクのツーリングも楽しめる。市内の桜が咲くととてもきれいです」(37歳男性)
「熊本城と桜をいっしょに楽しみたいから」(42歳女性)
「春先の熊本は、時間がゆったり流れる素敵な時季だから」(41歳男性)
秋(9月~11月)がおすすめの理由
「温泉が気持ちいい季節だから」(55歳男性)
「ラーメンや天草のイルカウォッチングなどを考えると、この時季がちょうどいいと思う」(55歳男性)
「紅葉が素晴らしいのでとてもおすすめ」(31歳男性)
夏(6月~8月)がおすすめの理由
「阿蘇山で登山をするなら夏がいいから」(47歳男性)
「阿蘇の草千里は涼しげなイメージ」(36歳男性)
「基本的に泳げる時季に行きたいので、やっぱり夏です」(52歳男性)
冬(12月~2月)がおすすめの理由
「最近は夏が長いので、安全に旅行するなら冬が一番いいと思う」(43歳女性)
「鍋料理や魚などが美味しい季節。冬でも暖かそう」(49歳女性)
熊本県のライバルは、九州6県と「ゆるキャラ」のある県
熊本県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「鹿児島県」、2位「福岡県」、3位「宮崎県」という結果に。ご自身のイメージと比べてみて、いかがでしょうか。
5位までを九州の近隣県が占め、10位までに九州のすべての県が入りました。全体の4分の1の票を集めた鹿児島県は、火山のイメージが熊本県と似ているという理由で選んだ方が多い様子。2位以下は熊本県に隣り合う県が続き、九州以外の都道府県としては、「ライバル県ランキング」に選ばれることの多い「北海道」、続いて人気のゆるキャラをもつ「千葉県」と「滋賀県」が入りました。
熊本県に対するイメージが反映された今回のランキング。興味を持たれた方は、ご自身の出身地や今住んでいる都道府県にライバルがいるとすればどこなのか、考えてみませんか。
調査時期: 2025年7月1日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計403人(男性: 288人、女性: 115人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート



