神さまは「願望実現」系と「引き寄せ」系に分かれるため、目的によって選ぶ神社も変わってきます。前回は、日本を代表する神社である住吉大社、出雲大社、伊勢神宮を例に神社選びについてお話をしましたが、今回はビジネスにおける「願望実現」を応援してくださる住吉大社の効果的なお参り方法について解説します。

  • 住吉大社に見る正しい神頼みの方法

「竜」と「龍」が同居する住吉大社

住吉大社を参拝するうえで、まず知っておいていただきたいことがあります。それは「ドラゴン」についてです。ドラゴンは古代中国で生まれ、漢字にすると「竜」と「龍」がありますが、両者はまったく異なります。

「竜」は、古くから信仰の対象だった「蛇」が由来です。蛇は地を這うから「地竜」であり、土の神さまなのです。一方、「龍」という漢字をよく見てみてください。左側の偏は「立」に「月」と書きます。中国の「龍」は、空を飛んで月まで行けます。つまり、空を翔ける「天龍」なのです。

昔の人は、不幸を蛇に例えました。「竜」は、その不幸を乗り越えた象徴になっており、「すべての不幸は私のせい」という「苦」をガイアに帰してくれる神さまなのです。一方、「龍」は「自分にはまったく原因がない、世界や環境から入ってくる不幸」=「厄」を取り去る神さま。つまり「竜」と「龍」を味方につければ、「苦厄」は一切なくなり、運命を変換することができるのです。

この両者、すなわち「ドラゴン」に会えるのが住吉大社であり、自分が英雄になることができるテーマパークなのです。それを実現するための基本的な回り方である「マジカルツアー」をご紹介しましょう。

自分の中の神さまと出会うための"ドラゴンクエスト"

太鼓橋を渡った左側に、最初の手水舎があります。よく見ると、ウサギの口から水が出ています。ウサギは「卯」であり、卯の方位は日の出の「東」。東を守っているのは四神の「青龍」で、「これからドラゴンの物語が始まりますよ」と示唆する細工が施されているのです。この北と東からスタートし、景気や活気で賑わう「西」と収穫と実りのある「南」をゴールとして目指すのです。

つづいて、いよいよ中の本殿を回ります。この4つの国宝建造物である本殿を龍宮城に例えています。

第四本宮 息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)
第三本宮 表筒男命(うわつつのおのみこと)
第二本宮 中筒男命(なかつつのおのみこと)
第一本宮 底筒男命(そこつつのおのみこと)

なぜなら、この4つを回ることが乙姫様である息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)様の力をお借りして海の表面の表筒男命(うわつつのおのみこと)から真ん中の中筒男命(なかつつのおのみこと)、そして海の底の底筒男命(そこつつのおのみこと)に筒を通って沈んでいくマジカルツアーになっているからです。

最後に住吉さんの敷地外に出て、「大歳社(おおとししゃ)」を参拝しましょう。「大歳」とは、中国占術で仮定されている木星のことです。現世の「地竜」が理想の世界である天に向かって飛び立ち、木星へと飛翔し「天龍」となります。天龍の力をお借りするタイムトンネル −− これこそが住吉のワンダーランドです。伊勢の神さまと出雲の神さまは、願い事を丸投げするいわば他力ですが、住吉の神さまは、自分が努力をして成功するための力をもらいにいく場所なのです。

締めくくりは、7つのドラゴンボールを集め感謝を忘れずに

マジカルツアーはこれで終わりではありません。住吉さんの敷地内に戻ったらドラゴンボール、すなわち「7つの玉」を集めましょう。これは、幸寿門の右手にある授与所で手に入る「七彩守り(しちさいまもり)」のことです。この御守りをゲットしたら、幸寿門から境内の外に出て「ありがとうございました」と感謝を捧げてください。

七彩守りの七色は、人間の「チャクラ」に対応しています。気功法にはチャクラを浄化・活性化する体操がありますが、住吉さんの七彩守りの力をお借りすると、同じことができてしまいます。「苦厄」という妨害波動がすべて消え去って、どんな願い事でも叶うようになるでしょう。

住吉大社を参拝しただけで、自分が筒の中を通って「ドラゴン」を連れて帰ってくる。それは「本来の能力」、すなわち「神性」に目覚める旅です。これを現代風に言い換えれば、「自分の中の神さまと出会うためのドラゴンクエスト」。ゲーム感覚でも構いませんから、ぜひ一度、住吉さんに足を運んでマジカルツアーの物語を体験してみてください。