10~50代の男女から年間200件以上の恋愛相談を受けている内埜さくら先生が、みなさまの恋愛のお悩みに回答する本コーナー。今回は、ケンカしてしまった彼と仲直りしたい女性からのご相談です。

【相談】

30歳女性です。先日の私の誕生日に、彼とケンカをしてしまいました。というのも17時から会って食事をしている最中に、「この後実家に行く」と言われてしまったからです。

彼の自宅から実家までは徒歩10分程度の距離です。特に突発的な事情ではないとのことだったので、「なんでわざわざ私の誕生日に実家に行くの!?」と思ってしまいました。だから早い時間に食事しに来たのかとも感じ、ガッカリです。お店を出てから彼に、「この後どっか行くの?」と聞かれて、「誕生日に1人でどこに行くのよ!」と怒ってしまい、さっさと帰って来てしまいました。

その後、彼とは連絡を取っていないし、友達に相談すると「別れたら?」と言われてしまうので誰にも相談できず……仲直りするにはどうしたらいいでしょうか。

【回答】

事前にわかっているならまだしも、当日いきなり「予定がある」と言われる。しかもそれは自分の誕生日。悩ましい問題ですね。誕生日は本人にとって、年に一度のこの世に生まれた記念日です。その日を大切にしてもらえなかったため、相談者さんはご自身をないがしろにされた感覚を持ってしまったのでしょう。

相談者さんは仲直りしたいとのことですが、その前に思い出していただきたいことがあります。それは、

■彼の誕生日はどう過ごしたか

交際期間の記載がないため一緒に過ごした経験があるか不明ですが、もし過ごしたことがあるなら思い出してみてください。経緯をお友達に相談したら、「別れたら?」と言われたとのこと。そのお友達がよほどワガママではない限り、相談者さんはご自分なりに誠意を込めてお祝いしたのではないでしょうか。

お祝いをしてもらったら、お祝いを返す。人としての基本です。それがなかったということなら、実は交際を見直すべき相手である可能性があります。人の本性は、普段の何気ない言動に表れているものだからです。

何かをしてもらって当然。でも、お返しはしない。こんな相手といても、幸せにはなれません。

反対に、彼の誕生日も相談者さんの都合で短時間しか過ごせなかった場合は、仲直りをしましょう。ケンカをしてしまったときの仲直りの方法は以下です。

■自分に少しでも非があれば早い段階で素直に謝る

ということがわかってはいても、素直に謝ることができない人もいます。ですが、謝ることは「負け」ではありません。そもそも恋人同士は対等な関係ですから、謝ったことでどちらかが「勝ち」もしないし、「負け」もしないのです。早い段階で謝ったほうがいい理由は以下です。

■次に2人が元気に会える保証は実は存在しないから

「今日と同じ明日が続く」ということを、誰が保証してくれるかというと、実はそんな保証はどこにも存在しません。単に自身が「明日も生きている」と感じているだけのことです。直近の大震災でわたしたちは、今日と同じ明日は続かないと、身を持って知らされました。その事実を忘れてはいけません。もし、次に会うことすら叶わない状況になってしまったら、彼が覚えている相談者さんの最後の顔は、怒った表情なのです。そうなってから後悔しても時間は巻き戻せません。ですから、早い段階で素直に謝ってしまいましょう。

最後に、謝るときのポイントを1つお伝えします。

■自分の怒りの根本を見つめる

相談者さんが彼に怒りをぶつけた根本は、誕生日という大切な日にご自身を最優先してくれなかったことです。最優先してくれなかったという怒りの根本には、寂しさがあったはずです。ですから実は、そこは怒る場面ではなく、寂しさを訴える瞬間だったのです。

仲直りするのであれば、その根本の気持ちを素直に伝えてみてください。「年に一度しかない誕生日だから、ほかに予定を入れないで私と一緒にゆっくり過ごしてほしかった。それができなくて、寂しいから怒ってしまった。ごめんなさい」などと伝えれば、彼にとっても納得できる理由ですから、スムーズに仲直りできるはずです。

女性は感情をストレートに態度や行動で表しがちですが、男性にとってそれはとても理解に苦しむ言動でもあります。男性に対しては、自分の気持ちを順を追ってわかりやすく解説する、という意識で接しましょう。解説するためには、感情のままに動いてしまう前に、一呼吸置くことも大切です。

今後の参考になれば幸いです。また何かありましたら、いつでも連絡をくださいね。

※写真と本文は関係ありません

著者プロフィール

内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。2,000人以上の人物取材の経験で磨かれた、鋭い洞察力が武器。著書は『恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80』(講談社)。無料のメール恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い。相談を休止中の場合もあるので詳細はブログまで。恋愛コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『ばらいろダンディ』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌にも多数出演。