グルメ激戦区の名古屋を代表する名物といえばきしめん。JR名古屋駅では、駅利用者が気軽に食べられる人気のメニューとなっており、なんと駅構内には11店舗のきしめん店があるという。まさに「隙あらばきしめん」といった感じである。
JR名古屋駅のきしめん店は1961(昭和36)年に2店舗で営業を開始したという。現在、名古屋駅には「住よし」「憩いこい」「グル麺」「かきつばた」の5つの店舗が、それぞれ別々のホームで営業している。
今回、JR名古屋駅に7店舗あり、駅きしめんの代表格といえる「住よし」で「海老天きしめん」(570円)を注文した。海老天を選んだのは、いかにも名古屋らしいトッピングだからという単純な理由だが、他にも「名古屋コーチンきしめん」(870円)や「みそ(玉子入り)きしめん」(620円)といった名古屋らしいメニューがそろっている。最もシンプルな「きしめん」は350円だ。
創業当時から変わらないというブレンドされた削り節の風味と、醤油が効いた出汁(だし)に平たい麺が絡み、盛られたかつお節が風味を引き立てる。味のしみた海老天もたまらない。これぞ「名古屋めし」という逸品が味わえる。
ちなみに、「住よし」は「3・4番線ホームにある店舗が一番おいしい」という噂をよく耳にするので、実際に何店舗か食べ比べてみた。感想としては、どの店舗も味にさほど変わりはない印象。店員に「店舗で味は違うんですか?」と聞いてみたところ、「同じですね」と即答されてしまった。
さっと食べられるきしめんだが、1杯飲みながら楽しみたい人には「かきつばた」もおすすめ。きしめんの他におでんもあり、ホッピーと焼酎のセットも人気となっている。
「名古屋めし」の中でも気軽に安くおいしく食べられるきしめん。JR名古屋駅を利用した際には、ぜひ食べていただきたい逸品だ。1杯飲みながら楽しめる店舗もあるので、仕事帰りに立ち寄ってみてはいかがだろうか。