初夏の定番「オープンカラーシャツ」ですが、トレンドであるビッグシルエットの浸透もあり、ドロップショルダーとルーズシルエットがイマドキの基本です。何を着るかで迷う薄着の季節、このシャツは前述した2つの要素から「羽織るだけ」で今っぽく見えるので重宝します。
ところが、そんなオープンカラーシャツで失敗している40男を見かけます。その背景には、「トレンドの押さえどころ」が関係しているようです。
今回、「オープンカラーシャツのNG」について『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者がお伝えします。
難易度高い「柄のオープンカラーシャツ」
首元がしっかりするレギュラーのシャツ襟に比べると、オープンカラーシャツは台襟がなくカジュアルに着こなせる開襟デザイン。そのためか、アロハシャツやキューバシャツなど、リゾート地でよく見かけます。その影響から、旅先のツアーコンダクターが着ているイメージもあるのではないでしょうか。
そうしたイメージが強すぎるため、オープンカラーシャツは柄物を選ぶと、着こなしの難易度が一気に上がります。20代の若々しい雰囲気の人だとなじみますが、中年男性が着ると、髪色や髪型次第では「現地の人」に見えかねません。
それを避けるには、オープンカラーシャツ初心者は無地を選びましょう。例えば、締まった印象を出したいなら紺や黒がお勧めです。適度に都会的な雰囲気に仕上がります。またグレーやベージュもオープンカラーシャツのリゾート感を、程よく抜いてくれます。
ただし、ショップでは柄物のオープンカラーシャツを今季はよく見かけます。トレンドの取捨選択が求められるので、自身のキャラクターを踏まえて判断してください。
太いパンツは避けよう
オープンカラーシャツのイケてる着こなしとして、上下ワイドシルエットのコーディネートがあります。10~20代の若い世代に多いこの恰好は、髪型や顔つきも含めた「雰囲気で成立するもの」だと私は見ています。
毛量の都合から、髪型が制限されてしまう40男がマネしたとき、「単にだらしない」人に見えるリスクがあります。パンツはピタッと細めのスキニー、もしくはスリムテーパードあたりがお勧めでしょう。
難易度MAXのパンツイン
女性ファッションでは当たり前ともいえるビッグシャツのパンツイン。この着こなしはジェンダーレスの雰囲気と相まって初めて成立します。加齢によってお腹まわりがふっくらしてきた方は避けるほうが無難でしょう。
オープンカラーシャツ自体は、手軽に今っぽい雰囲気を作れるアイテムですが、トレンドが必ずしも自分にマッチするわけではありません。ただ、着こなしを工夫すれば、中年男性でも「様になる」スタイルを作れます。ぜひ挑戦して、トレンドであるオープンカラーシャツを楽しんでください。