年に一度の大イベント、クリスマスがやって来ました。缶詰博士の黒川氏も、きっとクリスマスにぴったりの缶詰を食べるんでしょうね。

「今年はこれ! バブル時代を思い出させるパッケージがいいんです」

ええと、バブルとクリスマスがどう結びつくのか分かりませんが、ちょっと可愛い缶詰です。

→これまでのお話はこちら

  • 島原鉄道/ばぶりぃ缶(醤油味 75g)、はぶりぃ缶(オイル漬け 70g) 各400円

    島原鉄道/ばぶりぃ缶(醤油味 75g)、はぶりぃ缶(オイル漬け 70g) 各400円

情報を整理する

本日紹介する缶詰は、島原鉄道の「ばぶりぃ缶」「はぶりぃ缶」というもの。と聞いても、頭には「?」しか浮かばないと思う。パッケージに書いてある情報を、ひとつずつ整理してみよう。

販売会社:島原鉄道

赤字鉄道のひとつ。厳しい経営状況を自虐ネタにしており、「赤字フリクションペン」(赤字が消える)などを販売している

原料

長崎県産天然ブリ

品名

ばぶりぃ缶:バブル経済に掛けている→景気が良い状態→島原鉄道が憧れる状態
はぶりぃ缶:「羽振りがいい」に掛けている→同じく島原鉄道が憧れる状態

お分かりだろうか、ジョーク満載の缶詰なのだ。パッケージには「安心と信頼の赤字印」などという小ネタも描かれていて、細部まで良く作られている。

  • ばぶりぃ缶とはぶりぃ缶の内観

    ばぶりぃ缶とはぶりぃ缶の内観

味付けは2種類

ばぶりぃ缶とはぶりぃ缶の両方を開けてみた。左のばぶりぃ缶はしょう油味で、ブリの身がしょう油色に染まっている。右のはぶりぃ缶はオイル漬けなので、加熱したブリそのものの色だ。すなわち身の部分は白く、血合いの部分は茶色であります。

  • ばぶりぃ缶の身の様子

    ばぶりぃ缶の身の様子

味も香りも煮魚

しょう油味のばぶりぃ缶は、開けた瞬缶から煮魚の匂いがした。砂糖としょう油に魚の匂いが加わった、実に家庭的な匂いである。

大きくほぐされた身を食べると、砂糖よりもしょう油が強いキリッとした味付けだ。口中に残る風味はカツオに似ているけど、食感はカツオよりも柔らかい。

  • はぶりぃ缶の身の様子

    はぶりぃ缶の身の様子

缶汁も美味

オイル漬けのはぶりぃ缶も、ばぶりぃ缶と同じくほぐし身が大きくて嬉しい。食べてみると、塩気が利いていて、ブリらしい鉄分豊富な匂いがある。

油漬けではあるが、油の量は多くない。ブリのうまみが染み出ているし、野菜エキスも加わっているから、油というより美味しい缶汁であります。 

  • ばぶりぃ缶でおむすび

    ばぶりぃ缶でおむすび

鉄分豊富で間違いない

かくのごとし。しょう油味のばぶりぃ缶でおむすびを作ってしまった。クリスマスらしさはまったくないけど、まだ昼時だし、この甘じょっぱい味をどうしてもおむすびで味わいたかった。

ところで、先ほど書いたブリ特有の鉄分チックな匂いは、僕はあまり好きではない。なのでゴマ油をまぶすことで緩和を図った。茹でた小松菜も加え、清涼感を演出する。

だがしかし。これは島原鉄道の缶詰なのだから、鉄分豊富で間違いないわけだ。僕もまだまだ半人前ということか。

さて、オイル漬けのはぶりぃ缶はどうやって食べよう。

  • パッケージにはレシピ掲載

    パッケージにはレシピ掲載

聖夜のメインにも

この缶詰のパッケージは凝っていて、裏側にレシピまで載っていた。ばぶりぃ缶とはぶりぃ缶でそれぞれ2品ずつあり、完成写真が付いた本格的なものだ。

はぶりぃ缶のほうは、皿うどんを使った「ぶりほぐし長崎サラダ」というのがウマそうだ。聖夜のメインはこれにしよう。

缶詰情報
島原鉄道/ばぶりぃ缶(醤油味 75g)、はぶりぃ缶(オイル漬け 70g) 各400円
島原鉄道の直販サイトなどで入手可。