学生の頃、夏休みの宿題とどのように向き合っていましたか? 私は休みの最終日に急いで読書感想文や理科の自由研究に取り組んだ苦い想い出があります。今となっては笑い話ですが、その時は泣きそうな顔をして取り組んでいたと思います。

皆さんの多くはきちんと宿題を終わらせ新学期を迎えたと思いますが、どうしても幾つか宿題が残っており、新学期に全て提出できないという状況で夏休み最終日を迎えたとします。この場合、皆さんならどうしますか? 完全に諦めて寝るというのはナシにしてください。

おそらく、「国語の先生は怖いから絶対国語は終わらせておこう」とか、「このドリルなら今日中に間に合いそうだ」といった優先順位を決めて取り組むのではないでしょうか? なるべく「自分にとって最も効果的な宿題のやり方」をすると思います。

  • お金をうまく節約できていますか?

お金を貯めるためすべきこと

実は、賢くお金を貯めるための節約方法も同じことがいえます。無理やりすべてに取り組み中途半端になるよりも、効果が高いものに集中的に取り組むことをお勧めします。

そのためにまずは、支出項目で、「総額ランキング」を集計してみてください。例えば1ケ月でいいので、レシートや請求書などをチェックするのです。

エアコン利用による電気代が上位かと思いきや、コーヒーショップやタピオカ屋さんなどの「喫茶系」が多いかもしれませんよ。なお、光熱費や通信費の場合、基本料は外してください。

これらは生活する上で欠かせないものですし、利用しなくても基本料はかかります。純粋に使用した部分で比較してください。それから習い事や資格スクール代など自己投資で収入アップにつながるものも除外します。

その結果「1位:昼食代、2位:喫茶系、3位:交通費……10位:洋服代」だったとします。この上位3つに注力する。それ以外は気にしない。そう割り切ると節約に向き合えるのではないでしょうか? この事例の場合、恐らく毎日外でランチを取っているのでしょうね。そしてその後、食後のデザートもかねてクリームが上にのったアイスコーヒーでも買いに行っているのかもしれません。節約できることは多そうですね。

そして洋服代が下位になっています。それほど流行などに敏感ではなく、物持ちが良いのでしょうか。こういう方が洋服を買いにいく場合、「少しでも安いお店で」と必死になって探し回らなくてもいいのです。

よく買うものからチェックする

総額が難しい場合は、「頻度ランキング」でもいいです。毎日のように買うもの、利用しているものなどを上位3つ探してください。ちなみに私は日々の晩酌用缶ビールが上位に入りますので、要チェック費目です。

缶ビールはいつも利用するお得なお店でなるべく買います。そしてそのお店は500mlより350mlの方が1mlあたり安いこともチェック済み。これは意外でした。ロング缶の方が安いかと思いきや、そうではなかったのです。

また1本ずつではなく、6本セットを買い、箱買いはしません。1本ずつ買うより6本セットの方がお得で、それよりも大きな単位である箱買いで買っても、単価はほとんど変わりません。よって、いつものお店で350mlを6本セット。これが私の節約方法です。おそらく何も考えずにコンビニで必要な分だけ購入した場合と比較すると相当な差が生じると思います。

ただし、滅多に飲まない人が友人と自宅で夕食を楽しむからとビールを買いに行くときは近くのコンビニでも構いません。わざわざ少し離れたスーパーまで行き、広い店内でお酒のコーナーを探し出し、さらに長いレジの列に並ぶ必要性は低いでしょう。

「支出総額」または「支出頻度」どちらも集計できれば、そのどちらにも該当する支出があるはずで、それが節約強化最重要費目となるわけです。

節約はすべてでなくてよい

さまざまな節約情報がありますが、すべて行うとするとストレスになりますし、総額や頻度が低いものは、それほど詳しくない可能性があります。先の例の洋服代10位の人が、洋服の知識を豊富に持っているでしょうか?不得意分野で節約しようとしても、時間の無駄遣いにつながることも容易に想定できますし、かえって割高なものを買うことになることも考えられます。

逆に総額や頻度が多いということはその商品やサービスについて詳しい可能性が高く、節約のしやすさにつながります。私のビールの例が典型です。


いつも節約と運動を兼ねて私は自転車で通勤していますが、本日執筆時は大雨だったので、珍しく車で出勤し、オフィスビルすぐ近くの時間貸し駐車場に停めています。もしかすると少し離れたところに安い駐車場があるかもしれませんが、私にとって「駐車場代」は重要費目ではありません。雨に濡れない場所に車を停めているので、帰るタイミングを気にする必要もありません。

「3つだけでいいんだ」という気持ちが、一段と上手なお金の使い方や貯え方につながっていきますよ。