鎌倉新書は5月12日、「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」の調査結果を発表した。調査は2026年2月27日~3月3日、直近2年以内(2024年3月~2026年3月)に喪主(または喪主に準ずる立場)を経験したことのある、日本全国の40歳以上の男女2,000名を対象にインターネットで行われた。
約半数が家族葬を実施、主流の葬儀形態として定着
実際に行った葬儀の種類について最も多かったのは「家族葬」で47.0%(940人)だった。次いで「一般葬」が30.2%(604人)、「一日葬」が11.9%(238人)、「直葬・火葬式」が10.8%(216人)と続く。
2024年の第6回調査と比較すると、家族葬の割合は微減(50.0%→47.0%)し、一般葬はほぼ横ばい(30.1%→30.2%)だった。一方で「一日葬」(10.2%→11.9%)や「直葬・火葬式」(9.6%→10.8%)の割合が微増しており、葬儀の規模や形式の多様化が進んでいる様子がうかがえる。
葬儀費用の総額は96.73万円、前回調査より約2.5万円増加
葬儀にかかった費用の内訳をみると、「基本料金」が72.02万円、「飲食費」が11.67万円、「返礼品費」が13.03万円となり、総額が96.73万円となった。前回の調査(94.21万円)から約2.5万円の増加となっている。
また、葬儀の種類別に総額を比較すると、一般葬が122.01万円(前回比+0.63万円)、家族葬が96.39万円(同+6.49万円)、直葬・火葬式が49.56万円(同+1.71万円)、一日葬が74.43万円(同+1.99万円)となった。
喪主の6割以上が「葬儀の事前準備をしていなかった」と回答
葬儀の事前準備をいつ頃から始めたかという質問に対し、最も多かったのは「準備していなかった」で63.8%(1,276人)に上った。
また、葬儀業者を決めた時期についても「亡くなった後」が最も多く、家族が亡くなった直後の時間的・精神的に余裕がなさに加え、「何を準備すべきか分からない」「まだ先のことだと考えていた」といった意識も、事前準備を行わない背景にあると推察される。
葬儀業者の選定時、約9割が「相見積もりをとっていない」
葬儀業者を自身で決めた人(1,575人)に対して、業者を決める際に全部でいくつの業者から見積もりを取得したかを尋ねたところ、「1社のみ」が782人、「見積もりは取らなかった」が590人だった。これを合わせると87.1%となり、約9割のが他社との比較検討を行わずに1社のみで葬儀業者を決定していることがわかる。
これには、「比較検討するだけのゆとりがない」という状況に加え、「以前利用したことがある」「知人の紹介」「地元の指定業者」といった、比較の必要性を感じない地縁や安心感を重視する傾向も影響していると考えられる。
最も困ったことは「お布施の相場・マナーがわからない」
葬儀を行った際に困ったことについて尋ねたところ、最も多く挙げられたのは「お布施の相場・マナーがわからない」で346件だった。
次いで「葬儀の知識やマナーがわからない(259件)」「遺影にふさわしい写真がない(227件)」「訃報連絡をする相手・範囲がわからない(219件)」と続いている。日常的に関わりの少ないお寺とのお付き合いや、仏事・儀式のマナーに対する知識不足が、喪主の強い不安や困りごとにつながっていることがうかがえる。
役所での「おくやみ手続き」に強い負担感
死亡届提出後に役所で行う各種手続きのイメージについて尋ねたところ、「めんどくさい(816件)」「わかりにくい(736件)」「大変(705件)」「多い(486件)」といったネガティブな回答が上位を占めた。
一方で、「もし、役所におくやみ手続きを専門の職員が寄り添ってサポートしてくれたらどう感じるか」という質問に対しては、「何も分からないので、安心です」「心強い」「助かる」といった非常に肯定的な意見が数多く寄せられた。葬儀を終えて心身ともに疲弊している遺族にとって、その後の煩雑な手続きに対する適切なサポートが強く求められていることが浮き彫りになった。






