鹿島アントラーズは5日、2026-27シーズンにメルカリスタジアムで開催する鹿島アントラーズのホームゲームについて、これまで自由席として販売を行ってきたホームサポーターズシートを全席指定席化することを発表した。

 鹿島は、メルカリスタジアムの南側に位置するホームサポーターズシートが、単なる「試合を観るための座席」ではなく、クラブ創設から30年以上の歴史の中で、世代を超えて受け継がれ、ファンととともに築き上げてきた圧倒的な熱量と応援文化が息づく、鹿島アントラーズを象徴する特別な場所で、クラブが積み上げてきた勝利とタイトルは、スタジアム全体を覆い尽くす圧倒的な熱量、強烈なホームアドバンテージがあってこそのものであり、その熱源であるこの場所はまさに「勝利の原動力」だと位置づけていることを明らかにしている。

 しかし、2025シーズンはリーグ戦ホームゲームの年間入場者数が52万615人、1試合平均では2万7401人を数え、クラブ歴代最多記録を更新。また、明治安田J1百年構想リーグにおいても、ホームゲーム7試合を終えて1試合平均2万7082人となるなど、入場者数が増加している。

 このような状況から、入場前に長時間にわたって列に並ぶことから、待機列スペースの逼迫に伴って雑踏事故発生リスクが高まるだけでなく、特に夏季においては熱中症などで体調を崩す人が見受けられるなど、健康面・安全面の観点でも懸念が生じているほか、自由席は入場順に座席の確保を行うため、過剰な席取りの発生が常態化するなどの課題が問題になっていた。

 これまで対策を講じていたものの、現状の運用では根本的な解決が難しいこれらの課題を受け、鹿島は様々な手段の中から「ホームサポーターズシートの指定席化」が最適であると判断し、2026-27シーズンより運用することを発表した。

 これにより、シーズンチケットの運用も変更され、これまで年間の入場権利を購入し、ICカードで入場できていたものの、2026-27シーズンからは専用ページから試合ごとにチケットを特別価格で都度購入し、QRチケットで入場することとなる。

 なお、指定席化に伴い、応援のうねりを生み出す一体感を継続させていき、応援の核となる方々がまとまってチームを牽引できる環境を担保するために、ホームサポーターズシート・指定(下層)の一部を、応援を先導するサポーター団体の座席として優先的に確保することも明らかになっている。

 全席指定席化を決定した鹿島はクラブ公式サイトで以下のように声明を発表している。

「より安全で快適な観戦環境の実現を目指しながら、『勝利の原動力』であるサポーターズシートの文化を継承し、次の世代へと熱量のバトンをつないでいくためにも、Jリーグのシーズン移行が行われるタイミングで現在の課題を抜本的に解決していくことが必要であると私たちは考えています」

「チケット・座席の運用見直しという大きな変革を経て、私たちが目指すのは、30年以上かけて築き上げた現在のコミュニティーの絆を守りながらも、さらにオープンで巨大な熱狂を生み出す空間への進化です。これまで応援を牽引してきたサポーターの皆様の情熱を中心に、新たにアントラーズを愛し始めた若いサポーターや、広がりを見せる多様なコミュニティーの人々が自然と混ざり合い、ともに跳ね、喜怒哀楽を共有する。そして、ゴール裏の熱狂に魅了された子どもたちが、やがてその中心へと入り込んでくる。そのような『熱狂の連鎖と拡大』が起こる場所を目指しています」

「スタジアム全体を巻き込むあの熱狂的な応援は、一朝一夕で生まれるものではありません。皆様一人ひとりが『スタジアムで最も熱く、声と行動でチームを牽引する』という誇りを持ち、同じ志を持つ仲間としてひとつになることで初めて成立します」

「鹿島アントラーズがこれからも勝利をつかみ、タイトルを獲り続けるためには、スタジアムに集うすべての皆様の力が必要です。これまでの誇り高き伝統を胸に、他を圧倒する日本一のゴール裏を、これからもともに創り上げていきましょう。新たな応援環境の構築に向け、皆様のご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます」