
5月3日(日・祝)の放送テーマは、「ゆるやかにつながろう! 孤独・孤立対策」。内閣府 孤独・孤立対策推進室の大西連(おおにし・れん)さんから、孤独・孤立に陥らないための対策や支援についてお話を伺いました。
(左から)松井玲奈、大西連さん、杉浦太陽
◆孤独と孤立の違いは?
内閣府が2024年に実施した調査によると、孤独を感じることが「しばしばある・常にある」「時々ある」「たまにある」と回答した人は約4割にのぼります。そのきっかけとして「家族との死別」が最も多く、その他にも、一人暮らし、転校、転職、離職、退職、病気や怪我などの心身のトラブルが挙げられます。こうした背景から、孤独は決して他人事ではなく“誰しも感じる可能性があるもの”といえます。
「孤独」は主観的な概念で、ひとりぼっちと感じる精神的な状態を指すのに対し、「孤立」は客観的な概念で、社会とのつながりがない、または少ない状態を指します。また、1人でいても孤独を感じない人もいますし、周りに人がたくさんいて孤立はしていなくても、孤独を感じる人もいるなど、感じ方は人それぞれです。大西さんは「両方ともが密接にかかわっていますが、必ずしも一致しているわけではないというのが特徴です」と説明します。
そのうえで、大西さんが強調するのは、望んでいないにもかかわらず孤独や孤立の状態に置かれたときの危険性です。例えば、「1人での育児が大変」という悩みを持っている場合、孤独・孤立の状態では頼れる人がいないため、負担を分かち合うことができず、その重荷を自分だけで抱え込んでしまいます。その結果、状況が改善されないまま親子の健康状態が悪化したり、気持ちが落ち込んだりするだけでなく、最悪の場合、育児放棄といった深刻な事態につながることもあります。
誰にとっても起こりうるテーマだからこそ、早い段階で周囲とのつながりを意識し、支え合うことが重要です。
◆「交流の場」に参加してみよう
では、自分や周りの人が望まない孤独・孤立状態にならないように、日頃から心がけておくべきことは何でしょうか。
大西さんは「やっぱり、(悩んだときは)家族や友人など、身近な方が最初の相談を受ける人になりやすいです。一方で、『身近な人に逆に相談できない』という人もたくさんいらっしゃいます」と言います。そして、周りに相談しても解決できなかったこと、1人で抱え込んでしまった悩みなどは「自治体や国などの専門窓口に相談することがすごく大事なことだと思います」と力を込めます。
また、いざ困難に直面すると、冷静に物事を考えられなくなる可能性もあるため、“誰に相談できるか”“どのような窓口があるか”をあらかじめ把握しておくことも大切です。こうした備えは、自分と周囲との関係を見つめ直すきっかけにもなります。
さらに、日常のなかで“意識的に人とのつながりをつくる”ように心がけることも重要であるとし、「ご飯を一緒に食べる友達がいる、地域につながりがある、職場で自分の話を打ち明けられる先輩・後輩がいるなど、そういう緩やかなつながりの輪みたいなものがすごく大事ですし、その輪が広がっているほど、何かあったときに支えてもらいやすくなるのかと思います」と話します。
◆「つながりサポーター」で支え合おう
大西さんは、孤独・孤立に悩む人を支える存在として「つながりサポーター」を紹介します。「内閣府が“つながりサポーターの養成”をちょっとずつ進めている取り組みですが、何か特別なことをするわけではなく、孤独・孤立の問題について知識を身に付け、周りの人に関心を持ち、できる範囲で困っている人をサポートする趣旨です」と説明します。例えば、日常的に「相手のことを少し気にかける」「親身になって話を聞く」といった意識を持ちながら行動することで、周囲の孤独感や孤立感をやわらげ、悩みが深刻化するのを防ぐ狙いがあります。
ただし、サポートする側が無理をする必要はありません。相手の悩みを1人で抱え込みそうになったら、専門の相談窓口を頼ってください。そのためにも、どのような相談窓口があるのかを知っておくことが大切です。内閣府のWebサイト「あなたはひとりじゃない」では、悩みに応じた多様な相談先が紹介されており、適切な支援へアクセスできるようになっています。
そして、毎年5月は「孤独・孤立対策強化月間」です。それに合わせて、特設サイトも公開されており、「つながりサポーター養成講座」の動画や相談窓口など、孤独・孤立に関するさまざまな情報を発信しています。さらに、5月10日(日)までは、オンライン空間でさまざまなイベントも開催されています。
最後に、大西さんは「今“しんどいな、寂しいな、つらいな”という方向けに『孤独・孤立相談ダイヤル #9999』を実施しております。こちらは5月5日(火・祝)まで相談を受け付けております」と話していました。
番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「ゆるやかにつながる孤独・孤立対策」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず松井は“5月は孤独・孤立対策強化月間「あなたはひとりじゃない」にアクセスしてね!”とスケッチブックに書きました。続いて、杉浦は“つながりサポーターになろう”と注目ポイントを挙げ、「孤独・孤立対策について詳しく知りたい方は、特設サイトをご覧ください」とコメントしました。
(左から)松井玲奈、杉浦太陽
<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm