4月から自転車にも「青切符」導入…16歳以上対象の新制度で何が変わる?対象の違反や基本の運転マナーを徹底解説
杉浦太陽と松井玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

4月5日(日)の放送テーマは「新ルール導入! 自転車にも青切符」。警察庁 交通企画課の島根雄高(しまね・ゆたか)さんから、4月1日からスタートした「自転車への青切符」について話を伺いました。


(左から)松井玲奈、島根雄高さん、杉浦太陽


◆青切符が導入されて何が変わる?

4月1日から自転車の新しい制度が施行され、「青切符」の導入が始まりました。子どもから高齢者まで幅広い世代が利用する自転車は、環境にもやさしい身近な移動手段ですが、その一方で交通事故の増加が課題となっています。

自転車関連の事故は年間約7万件にのぼり、特に自転車と歩行者の事故が近年増加傾向にあるなど、深刻化が指摘されています。さらに、自転車による死亡・重傷事故のうち約4分の3は、自転車側に何らかの法令違反があるとされており、安全意識の向上が求められています。

こうした状況を受けて、警察は悪質な違反に対する取り締まりを強化しています。実際に2024年の検挙件数は5万件を超えており、10年前と比べて6倍以上と大きく伸びています。「自転車は車両の仲間です。運転者は、免許を持っていなくても交通ルールをしっかり守る必要があるドライバーです。この前提のもと、4月1日から16歳以上の方による一定の交通違反に対し、青切符を導入することになりました」と島根さんは説明します。

交通反則通告制度(通称:青切符)は、比較的軽微な交通違反に対して適用されるもので、一定期間内に反則金を納めれば、刑事裁判などの手続きをすることなく処理が完了する仕組みです。違反時にその場で青色の告知書が交付されることから「青切符」と呼ばれています。

これまで、自転車の違反は「赤切符」と呼ばれる刑事手続きによって処理されてきました。そのため、違反をすると取り調べや出頭、場合によっては裁判に発展し、前科がつく可能性もありましたが、青切符は、取り調べや裁判のために出頭する必要はなく、有罪となって前科がつくこともありません。また、手続きが簡素化されたことで、比較的軽微な違反においては、違反者・警察双方にとって時間的負担が軽減されます。

従来の刑事手続きでは、検察に送致されても起訴に至らないケースもあり、「違反に対する責任追及が不十分ではないか」といった課題が指摘されていました。その点、青切符による処理では、違反の現場で青切符と反則金の納付書が交付されます。島根さんは「『どんなルール違反だったのか』、『反則金はいくらなのか』などがすぐに分かるので、自分の責任をしっかり自覚することにつながり、その結果、同じ違反を防ぐ効果も期待されます」と解説します。

ただし、すべての違反に対して、ただちに青切符が交付されるわけではありません。警察は、これまで通り指導や警告をおこない、そのうえで、交通事故につながるおそれがある場合や、歩行者・他の車両に対して危険性、迷惑性が高い「悪質・危険な違反」に該当すると判断された場合、青切符による対応が取られます。

◆青切符の対象となる違反とは?

では、どのような違反が対象となるのでしょうか。例えば、「スマートフォンを使用しながらの運転」「遮断機が下りている踏切への立ち入り」「ブレーキの不良」といった行為は重大な事故につながるおそれがあるため、青切符の対象となります。また「信号無視」「一時不停止」「右側通行」など、歩行者や他の車両に危険・迷惑を及ぼす場合も取り締まりの対象になります。これらはあくまで一例であり、状況に応じた判断がおこなわれます。

一方、すべての違反が青切符につながるわけではありません。例えば、自転車で歩道を通行した場合、「自転車は車道の左側を通行するのが原則」であるため違反に該当しますが、単に歩道を走っているだけであれば、通常は「指導警告」にとどまるケースが多いとされています。

ただし、歩道を高速で走行して歩行者を驚かせたり、警察官の警告に従わなかったりした場合には「悪質・危険な違反」と判断され、青切符の対象となる可能性があります。「状況や行為の危険性」が重要な判断基準となります。なお、「歩道通行可」の標識がある場合や、13歳未満、70歳以上の人、一定の身体障害がある人が運転する場合は例外となります。

また、島根さんは「他にも、道路工事や連続した駐車車両のために、車道の左側を通行することが困難な場合や、自動車の交通量がとても多い、車道の幅が狭いなど、車道を通ると事故の危険がある場合は、やむを得ない状況と判断され、歩道を通行することができます」と補足します。ちなみに、2024年に発生した自転車と歩行者の事故のうち、死亡・重傷事故が最も多く起きている場所が歩道(144件)です。身近な場所だからこそ、より一層慎重な走行が求められます。

◆「自転車安全利用五則」を遵守しよう

自転車が守るべき基本ルールをまとめたものが「自転車安全利用五則」です。

<自転車安全利用五則>
・自転車は車道の左側を通行するのが原則、歩道を通行できる場合は車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止
・交差点では信号と一時停止を必ず守る
・夜間はライトを点灯する
・飲酒運転は禁止
・ヘルメットを着用

島根さんは、特にヘルメットの重要性を強調し、「自転車事故で亡くなられた方のうち、約半数が頭を強く打ったことが原因です。さらに、頭をケガして亡くなったり、重いケガを負ったりした人を調べると、ヘルメットをかぶっていなかった人のほうが、かぶっていた人より約1.7倍も(死者・重傷者が)多いんです」と指摘します。

そして、最後に「増え続ける自転車による交通事故を減らすために、4月1日から自転車への交通反則通告制度が導入されました。春は環境が変わり、新たに自転車を利用する方もいるのではないでしょうか。この機会に今一度、自転車安全利用五則を確認し、ルールを守っていきましょう!」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「自転車への青切符の導入」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず、松井は“自分と誰かの命を守るため「自転車安全利用五則」を守りましょう”とスケッチブックに書きました。続いて、杉浦は“自転車に青切符が適用 ルールを守りましょう”と注目ポイントを挙げ、「自転車への青切符制度や自転車安全利用五則について詳しく知りたい方は、警察庁の自転車交通安全のサイトをご確認ください」とコメントしました。


(左から)松井玲奈、杉浦太陽



<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm