自動車保険証券はなぜ会社に提出する必要がある?Web証券の場合やなくしてしまった場合は?

自動車保険に加入した際に、保険会社から発行されるのが「自動車保険証券」です。通勤に車を使う場合、会社から自動車保険証券の提出を求められる場合があります。

この記事では、自動車保険証券を会社に提出する理由やWeb証券の場合や紛失時の手続きについても解説します。

記事の要約

通勤中の事故は使用者責任や運行供用者責任により、会社にも賠償責任が及ぶ可能性がある。

無保険だと会社が被害者から損害賠償請求を受ける可能性もあり、従業員に自動車保険の加入とその確認として保険証券のコピーの提出を求めている。

Web証券の場合はマイページ等から確認して印刷、紙の証券の場合で紛失していたら保険会社に再発行を依頼する。

紙の証券の再発行には1~2週間程度の時間がかかる。急ぐ場合、契約(付保)証明書などで代替できないか勤務先に確認する。

自動車保険証券とは?

自動車保険証券とは、自動車保険(任意保険)の加入後に保険会社から契約者へと交付される、契約内容を証明する書類のことです。自動車保険証券には、主に下記のような内容が記載されています。

自動車保険証券の記載事項の例
項目 内容
証券番号 契約単位で割り振られる8~15桁程度の番号
契約者情報 契約している人の氏名や住所など
記名被保険者情報 主に運転する人である記名被保険者の氏名や住所など
被保険車情報 補償対象となる車の登録番号(ナンバープレート番号)や車名、型式など
契約内容 保険金の支払金額や特約内容、事故有係数適用期間など
等級 契約時のノンフリート等級
保険期間(契約期間) 補償が始まる保険始期日と満期日
保険料 年間の保険料
運転者の条件 年齢条件、補償範囲など

従来、紙で発行されていた自動車保険証券は、この数年でデジタル化(ペーパーレス化)が進み、パソコンやスマートフォンから、ウェブ上のマイページやPDFファイルで内容を確認できるようになりました。デジタルが主となったため、紙での発行を希望する場合、追加の費用がかかる保険会社もあります。

自動車保険証券の提出を会社に求められる理由

自動車保険証券を勤務している会社に提出する主な理由は、従業員がマイカーで通勤中に事故を起こした場合、使用者である会社が賠償責任を負う可能性があるためです。

マイカーでの通勤を会社が認めていない場合、従業員が勝手にマイカー通勤をして事故を起こしても、会社に責任が及ばないことが一般的です。しかし、マイカー通勤を会社が認めている場合、特に積極的に容認していたと認められる場合には、民法第715条の「使用者責任」や自動車損害賠償保障法第3条の「運行供用者責任」により、事故の損害賠償責任を会社側も負う可能性があるのです。

使用者責任は「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」と規定されており、運行供用者責任は「自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。」と規定されています。

従業員が自動車保険に加入していれば事故の賠償は保険から支払われて終わるのが一般的です。しかし、自動車保険に加入していない場合、被害に対する十分な賠償を得るために会社が被害者から賠償請求を受けることも考えられます。そのため、従業員がマイカー通勤を申請する場合、会社から自動車保険の加入とその証拠として保険証券のコピーの提出を求められるケースが多いのです。

自動車保険証券が手元にない場合の対処法

ペーパーレスのWeb証券にしている場合

最近は保険証券をペーパーレスにして、マイページなどから確認する方式を選択できる保険会社が多いです。ペーパーレスにすると割引を受けられる保険会社もあり、ウェブページでの確認を選ぶ契約者も多くいるでしょう。

自動車保険証券がデジタル版しかない場合は、マイページからWeb証券を確認し、印刷して提出することになります(勤務先より別の手段を指示された場合はそれに従ってください)。紙の保険証券の発行を請求することもできますが、この場合、郵送されて手元に届くまで1~2週間程度時間がかかる上に手数料が必要となる場合もあります。急ぐ場合は自分で印刷する方がよいでしょう。

紙の保険証券を紛失してしまった場合

紙の自動車保険証券を紛失したときには、できる限り早く保険会社に問い合わせ、再発行を依頼することになります。保険会社から届く再発行手続きの申請書類に記入して返送するか、保険会社のウェブサイト経由で、または電話にて再発行申請してください。代理店型自動車保険の場合は、保険代理店で手続きできる可能性もあるでしょう。

申請から1~2週間程度経つと、再発行された自動車保険証券が届きます。書類が届いたら、証券番号や契約内容を確認します。誤りがあった場合はただちに問い合わせ、修正を依頼しなければなりません。

紙の保険証券の再発行には時間がかかりますが、契約(付保)証明書であれば比較的早く発行できます。提出期限まで時間がない場合は契約(付保)証明書でも問題ないか勤務先に確認しましょう。契約(付保)証明書は実際に保険契約していることを保険会社が証明する書類です。発行方法は保険会社によって異なりますが、マイページなどから自分で印刷する形式の会社もあります。

自賠責保険証明書も紛失してしまった場合

自賠責保険証明書も紛失してしまっている場合はすぐに再発行の手続きを進めましょう。通勤で使う以前に、自賠責保険証明書を携帯せずに運転するのは法律違反となり、30万円以下の罰金が科せられます。

自賠責保険証明書の再発行は自賠責保険を契約している保険会社の営業所で行うか、損保業界の共通システムである「One-JIBAI」というウェブサイトから申請します。「One-JIBAI」の場合、本人確認書類をアップロードするなどの手続きを行うと、1~2週間程度で再発行された証明書が届きます。手続時に電子版の証明書の交付を希望した場合、手続き完了後のメールに記載のURLからPDFをダウンロードすることも可能です。

まとめ

マイカー通勤を会社に認めてもらう場合には、自動車保険証券のコピーを提出する必要があります。マイカー通勤中の事故は会社にも賠償責任が及ぶ可能性があるためです。

最近はペーパーレス化で紙の証券を発行せずにウェブページで確認する形式の場合も多いですが、その場合はそのページを印刷することになるでしょう。紙の証券を発行していてそれを紛失した場合は、保険会社に再発行を依頼してください。ただし、再発行には時間がかかるので、期限まで時間がない場合は勤務先に契約(付保)証明書でも問題ないか確認してみましょう。

Copyright © 2026 SBIの自動車保険比較 インズウェブ All Rights Reserved.