キリンホールディングスは2026年3月26日、小学校1年生の担任経験がある現役教諭500名および小学生の保護者1004名を対象に実施した「春の子どもの体調変化に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2026年2月25日〜27日、インターネットアンケート形式で行われた。
4月は小学生の不調が多いと教諭の8割以上が実感。家庭との認識差も
「新学期である4月は、他の月に比べて児童の体調や様子の不調が多いと感じるか」という問いに対し、小学校教諭の83.4%が「多い」と回答した。
一方で「4月に子どもの不調を感じることはあったか」と尋ねたところ、「ある」と答えた保護者は34.2%にとどまった。学校現場では児童の変化が顕著に表れているものの、家庭ではその変化に気づきにくい可能性が示唆されている。
学校・家庭ともに「小学1年生の4月」は他学年より不調が多いと回答
「小学1年生の4月は他学年より不調が多いと感じるか」という質問では、教諭の81.2%、保護者の54.6%が「そう感じる」と回答した。入学によって生活環境が劇的に変化する小学1年生の時期は、学校と家庭の双方が共通して「不調が起きやすい時期」であると認識していることが分かった。
4月の不調は「疲労感」「眠気」が中心。はっきりしない体調変化が目立つ
教諭が感じる児童の不調内容は「疲れていそう・元気がなさそう」(51.6%)が最多で、「ぼーっとしている」(42.0%)、「授業中に寝てしまう・遅刻が増える」(36.9%)と続いた。保護者側も「疲れていそう・元気がなさそう」(49.9%)、「朝起きられない・帰宅後すぐ寝てしまう」(41.7%)、「ぼーっとしている」(26.0%)を挙げており、双方ではっきりした病気ではない「なんとなくの不調」が多く確認された。
原因は「新しい環境への緊張や疲れ」。学校・家庭で共通の認識
不調の原因について、教諭の93.3%、不調を感じた保護者の79.0%が「新しい環境での緊張・疲れ、生活リズムの変化」が関係していると回答した。
具体的な要因として、教諭は「新しい環境での緊張や気疲れ」(55.3%)や「通学の変化による疲労」(42.2%)を指摘し、保護者も「新しい環境での緊張や気疲れ」(56.5%)を最も高く挙げた。新生活への適応が子どもの心身に大きな負荷を与えている実態がうかがえる。
学校は「無理をさせない配慮」、家庭は「様子見・睡眠確保」で対応
4月の不調への対応として、教諭は「休憩や無理をさせない配慮」(51.3%)や「こまめな声かけや様子観察」(49.4%)を重視している。一方、保護者は「子どもの様子をみる・話を聞く」(53.1%)、「早寝など睡眠を確保する」(46.4%)、「食生活を整える」(38.5%)といった対応をとっている。双方ともに、無理をさせず生活リズムを整えることが重要であると考えている様子が示された。
小学1年生の4月は「特に体調管理が重要」。生活リズムの変化が負担に
小学校入学に伴う負担について、教諭(40.4%)と保護者(37.2%)の双方が「生活リズムの変化」を1位に挙げた。
また、小学1年生の4月について「特に体調管理に注意すべき」と考える人は、保護者で72.0%、教諭で81.6%に上った。入学直後のこの時期は、子どもの健康管理において極めて重要な局面であるという認識が共有されている。
新生活の負荷「春の初バテ」への対策
日本臨床統合医療学会の川嶋昭医師は、4月の不調を「春の初バテ」と定義している。環境変化や緊張が自律神経に影響を与え、だるさや眠気として現れる状態を指す。子ども自身が自覚しにくいため、家庭では睡眠不足や疲れに目を向け、無理をさせないことが重要だという。また、免疫の基盤が形成される幼少期において、朝食や睡眠、運動といった基本的な生活習慣を整えることが「健康の土台」を守ることに繋がると提言している。








