NTTソノリティは2026年3月18日、2026年4月から自転車の交通違反に対して交通反則通告制度(青切符)が施行されることに先駆け、『自転車の安全利用と「青切符制度」に関する意識調査』の結果を発表した。

同調査は2026年2月26日~2026年2月27日、全国の16歳~69歳の男女549名を対象にインターネットで実施した。

  • 自転車の安全利用と「青切符制度」に関する意識調査

    自転車の安全利用と「青切符制度」に関する意識調査

事前調査で、全国の8,284人に「自転車に乗る際、イヤホンまたはヘッドホンを使用することがありますか」と尋ねたところ、「よく使用する」(9.3%)、「たまに使用する」(11.3%)を合わせ、20.6%に使用経験があることがわかった。およそ5人に1人が自転車運転時にイヤホンを利用しているという結果となり、自転車運転中のイヤホン使用が少なくないことが明らかになった。

  • 自転車でイヤホンを使うか

    自転車でイヤホンを使うか

また、「自転車に乗るときに使用しているイヤホンのタイプ」については、「耳をふさぐタイプのワイヤレスイヤホン」が50.2%で最多。次いで「オープンイヤー型のワイヤレスイヤホン」(31.4%)、「耳をふさぐタイプの有線イヤホン」(29.9%)となった。オープンイヤー型の使用も一定数あるが、自転車運転中においても耳をふさぐタイプのワイヤレスイヤホンの使用が多いことが明らかになった。

  • イヤホンのタイプ

    イヤホンのタイプ

事前調査の結果を踏まえ、「自転車に月数回以上乗り、イヤホン・ヘッドホンを使用する人」549名を対象に深堀りしたところ、「これまで自転車運転中にイヤホン使用で危険を感じたことがある」人は合わせて77.4%に達した。自転車運転中に"ヒヤリハット"を経験している人が多く、音の情報が制限されることで周囲の状況把握に影響が生じる場面があることがうかがえる。

  • 危険を感じたことがある人

    危険を感じたことがある人

2026年4月から自転車の交通違反にも交通反則通告制度(青切符制度)が適用されることに対する認知率については、「内容まで詳しく知っている」(52.3%)、「聞いたことがあり、ある程度内容も知っている」(39.0%)を合わせると91.3%に達した。新制度導入のニュースが広く浸透していることから、認知率が極めて高いことがうかがえる。

  • 青切符制度・認知率

    青切符制度・認知率

「内容をある程度知っている」、「聞いたことはあるがよく知らない」と回答した方に、「青切符制度の理解として近いもの」を聞くと、「自転車運転者も対象になると理解している」(71.2%)が最多。一方で、「自動車を対象としたもので、自転車は対象外だと理解していた」(23.6%)という回答も見られた。正しい理解が進む一方で、「自動車向けの制度」と認識したまま4月を迎えようとしている層が約4人に1人存在しており、制度認知と内容理解の間にギャップがあることが浮き彫りになった。

  • 青切符制度・理解

    青切符制度・理解

続いて、「自転車への青切符制度でどのような行為が対象になると思うか(※2)」について聞いたところ、「一時停止違反」(65.4%)が最多となり、「ながらスマホ運転」(55.9%)、「信号無視」(52.6%)、「イヤホン使用」(41.5%)と続いた。基本の交通ルールについては、比較的認知が高い傾向がみられた。

  • 青切符制度・対象になると思う行為

    青切符制度・対象になると思う行為

「青切符制度が自転車にも適用されることについて、不安に感じることはありますか」という質問に対しては、「知らないうちに違反してしまいそう」(51.2%)、「反則金の金額が心配」(40.3%)、「イヤホンが使えなくなるのは不便」(33.5%)が上位に挙がった。

  • 青切符制度・適用についての不安

    青切符制度・適用についての不安

半数以上が「知らないうちに違反してしまいそう」と回答しており、制度の理解や判断基準に不安を感じている様子がうかがえる。「禁止なのか、条件があるのか」といった点が十分に伝わっていないことが、不安の背景の一つと考えられる。 こうした「知らないうちに違反してしまいそう」という不安がある一方、自転車運転中の「耳からの情報取得」はすでに多くの利用者の生活に根付いていることが本調査で明らかになった。「自転車運転中に地図やナビを確認する際、どのような方法を利用していますか」と聞いたところ、「音声ナビゲーションを利用している」と回答した人が47.7%に達した。デリバリーやシェアサイクルなども広く普及している現代において、自転車運転中のナビ確認には音声による案内が一定程度利用されていることがうかがえる。

  • 運転中のナビ

    運転中のナビ

さらに、音声ナビゲーションの利点については「音で情報が入ってきて便利・安心」(65.5%)が最多となり、「画面を見るために自転車を止める手間がなくて良い」(39.0%)と続いた。自転車運転中の音声ナビゲーションに対し、音による情報取得の利便性や安心感が評価されていることがうかがえる。また、画面確認のために自転車を停止する手間が省ける点も利点として認識されており、自転車での移動における情報取得のあり方が、視覚だけでなく聴覚にも広がっている実態が示された。

  • 運転中のナビについてどう思うか

    運転中のナビについてどう思うか

「自転車運転中のイヤホン使用における違反基準を正しく理解していると思いますか」という質問に対し、「理解している」と回答した人は合わせて88.2%に達した。多くの人が正しく理解できていると自認していることがわかった。 さらに、「何が違反になると思いますか(※2)」を尋ねたところ、「両耳イヤホンのみ違反になる(片耳ならOK)」が46.8%と半数近くに達した。「イヤホンを使用すること自体が一律で違反になる」(35.2%)、「音量が大きい場合のみ違反になる」(29.1%)と続いた。

  • イヤホン使用における違反基準を正しく理解していると思うか

    イヤホン使用における違反基準を正しく理解していると思うか

  • 何が違反になると思うか

    何が違反になると思うか

実際には、イヤホンの使用や装着方法そのものではなく、『安全な運転に必要な音や声が聞こえない状態』が違反対象とされている。そのため、「周囲の音や声が聞こえる状態であればOK」のみが正しい基準となるが、これを選んだ人は14.0%にとどまった。イヤホン使用の違反基準に関する理解には、自認との間にギャップがある様子がうかがえる結果となった。

自転車運転中のイヤホン利用について、実際には、「イヤホンを片耳のみに装着しているときや、オープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンのように、装着時に利用者の耳を完全にはふさがないものについては、安全な運転に必要な音又は声が聞こえる限りにおいて違反にはならない(※1)」とされているなかでの見解を尋ねたところ、「周囲の音が聞こえるイヤホンなら使用したいと思う」(45.9%)、「これまで誤解していたことに気づき、安心した」(25.3%)、「今後はより慎重に製品を選びたい」(17.1%)と回答が続いた。

  •  情報を知った後の考え

    情報を知った後の考え

自転車運転中のイヤホン利用に関するルールが明確化されたことで、回答者の多くが周囲の音が聞こえるタイプのイヤホンであれば使用を検討する意向を示した。また、これまでの誤解が解消されたことに対する安心感や今後の製品選びへの意識の高まりも見られたことで、法規に適合した安全なリスニングスタイルへの転換意向が明確に示された。

「青切符制度を受けて、イヤホンの利用スタイルを見直そうと思いますか」と聞いたところ、33.5%が「すでに見直している」と回答。「見直したいと思っていて、代替案を検討している」(45.4%)、「見直したいが、具体的な代替案がわからない」(13.8%)を加えると、見直し意向を持つ回答は合計92.7%となった。自転車運転時にイヤホンを使用している多くの人が青切符制度を受けてイヤホンの利用スタイルを見直す意向を持っており、すでに見直している、あるいは代替案を検討している人も一定数見られ、自分たちの生活にダイレクトに関わる法改正に対し、ライフスタイルを順応させようとする「自衛意識」が顕著に現れる結果となった。

  • イヤホンの利用を見直そうと思うか

    イヤホンの利用を見直そうと思うか

「耳をふさがないタイプのイヤホン(オープンイヤー型・骨伝導など)の認知度」について、「知っている」と回答した人は合わせて89.6%に達し、そのうち使った経験がある人は53.0%にのぼった。コロナ禍を経てオンライン会議やリモートワークが定着化し、耳をふさがないイヤホンが各社よりラインナップされていることから認知率は高く、使用経験者は半数以上と、製品カテゴリとしての認知は十分に浸透している。

  • 耳をふさがないタイプのイヤホン(オープンイヤー型・骨伝導など)の認知度

    耳をふさがないタイプのイヤホン(オープンイヤー型・骨伝導など)の認知度

一方で「知っているが使用したことはない」と回答した人は36.6%にのぼり、認知が購入・使用行動に直結していない実態も明らかになった。

そのニーズの高さは、購入意向にも明確に表れている。「自転車運転のために耳をふさがないイヤホンを購入・使用したいと思いますか」という質問に対し、82.0%が購入の意向があると回答した。

  • 自転車運転のために耳をふさがないイヤホンを購入・使用したいと思うか

    自転車運転のために耳をふさがないイヤホンを購入・使用したいと思うか

「購入・使用したい理由」として、「周囲の音が聞こえない状態は、怖い・危険だと再認識したから」(62.4%)が最多、次いで「青切符(取締り)の対象になることを避けたいから」(44.9%)となった。危険だから変えたいという内発的な安全意識と、捕まりたくないという外発的な法令遵守意識の両面から購入意向が形成されており、オープンイヤー型イヤホンへの需要が安全・利便・コンプライアンスの三軸で支えられていることがうかがえる。

  • 購入・使用したい理由

    購入・使用したい理由

「自転車の安全利用について、今後どのような情報があれば役立つと思いますか」という質問において、「自転車運転時に安全に使える製品(イヤホン等)の選び方」(49.0%)が最多となり、以下「反則金の金額や手続き」(42.1%)、「違反の具体的な判断基準」(34.1%)となった。

  • 自転車の安全利用について、今後どのような情報があれば役立つと思うか

    自転車の安全利用について、今後どのような情報があれば役立つと思うか

自転車の安全利用について、安全な製品の選び方、反則金の金額や手続き、違反の具体的な判断基準に関する情報へのニーズが高いことが明らかになった。また、安全運転のコツやマナーに関する情報も一定の割合で求められていることがうかがえる。