3月9日、公益財団法人 日本海事広報協会が主催する「ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞」の表彰式が新潟市立万代長嶺小学校で開催された。昨年9月に新潟東港の施設見学会に参加した同校の5年生37名が海運・船・港をテーマに新聞作品を制作し、同賞に応募、日本内航海運組合総連合会会長賞および佳作に入賞した3名の児童に賞状と副賞が授与された。
ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞とは
ジュニア・シッピング・ジャーナリスト賞は、公益財団法人日本海事広報協会が主催する、小・中・高校生を対象とした海事産業(海運・船・港)をテーマにした新聞コンクール。海事産業全般(海運、船及び港など)をテーマに取材を行い、新聞作成を通じて、生活を支える「海運」や「造船」などの海事産業への理解・関心を高めてもらうことを目的としている。日本海事広報協会が 2013年から開催しており、今年度で13回目を迎えた。
今年度の応募総数は1531作品(小学生部門968作品、中学生・高校生部門483作品、チャレンジ部門80作品)。グランプリの「国土交通大臣賞」、準グランプリの「日本海事広報協会会長賞」ほか、「優秀賞」「日本船主協会会長賞」等、各賞が今年1月に開催された審査会で決定した。
万代⾧嶺小学校では昨年9月22日に「新潟東港国際コンテナターミナル及び日本海エル・エヌ・ジー基地見学会」を同校の5年生(37名)を対象に実施。新潟東港の海事施設見学、体験学習が行われ、海運・船・港に関する新聞を制作した。
その結果、田中久留美さんの「船と私達は未来を共に歩んでゆく」が「日本内航海運組合総連合会会長賞」に選定。板越嶺さんの「知っておどろく! 海新聞」と真柄柚那さんの「未来につなげ 私たちの船」が佳作に選ばれた。
今回の表彰式には北陸信越海事広報協会 会長・南波秀憲氏と常務理事・野上亮氏、新潟内航海運組合 事務局長の早見和夫氏が出席。万代長嶺小学校の3名の児童に表彰状と副賞の図書カードを授与した。
北陸信越海事広報協会の南波会長は、「昨年、みなさんには学校の授業で新潟東港のコンテナ埠頭と日本海エル・エヌ・ジー基地を見学してもらいました。そこで学んだことを新聞というかたちでまとめて、コンクールに応募していただいた結果、とても立派な成績を収めたということで今日はお祝いの表彰式を開くことになりました」と挨拶。
賞状の授与後、「日本内航海運組合総連合会会長賞」を受賞した田中さんは「海や港のことについての新聞制作は初めてでしたが、自分のベストを尽くせて良かったです。ありがとうございました」と、感想を述べていた。
新潟港の歴史と東港区の役割
万代長嶺小学校の江口滋校長は、表彰式の最後に子どもたちへ「港と港に関わる施設を見学させてもらい、それぞれに感じたことがあったと思います。海や港のお仕事は、実は私たちの生活にもとても身近なお仕事です。これからこういう仕事に関わってみたいなという気持ちがあったら、ぜひその気持ちを大切に留めて、行動に移してみてください」とコメント。
「今回はみなさん一人ひとりが見学で感じたことを、1枚の紙に整理してみようというチャレンジでした。これを機会に他の施設や社会の仕組みといったことにも目を向け、自分なりに感じたことや、やってみたいことを広げていってほしいと思います」と、語りかけていた。
新潟港は明治元年・1869年に日米修好通商条約によって五港の一つとして開港した歴史ある国際貿易港。1967年に日本海側初の特定重要港湾(現在は国際拠点港湾)に指定されるなど、日本海側を代表する港として発展してきた。
新潟港は信濃川河口の西港区と掘込港である東港区の2つの港区で構成され、それぞれの港が異なる特徴を持つ。
2019年に開港50周年を迎えた東港区は、1969年に東港工業地帯の核として開港した。1980年に外貿コンテナ航路の開設以来、コンテナ貨物量の順調な伸びとともにターミナル機能の強化を図り、近年は中国や韓国など対岸諸国や東南アジア諸国の経済発展などを背景に取扱量が増加。日本海側最大のLNG取扱量を有するエネルギー港湾として、国民生活や産業を支え、日本海側における中心的な国際物流拠点として存在感を強めている。
昨年9月に開催された万代長嶺小学校の東港見学会では、ガントリークレーンやコンテナ船なども見学したそうだ。
「東日本大震災で太平洋側の主要港湾が使えなかった時期は、太平洋側へ運ぶさまざまな輸入品、物資・資材などが新潟港を経由していたことがあり、取扱貨物が急増した時期もありました」とは、新潟内航海運組合 事務局長・早見和夫氏。「組合員は8社ありますが、どこの会社も人手不足が悩ましい課題。小さな組合ですが、総連合会さんや国土交通省さんなどと連携しながら、地道に広報活動を続けていきたいと思っています」と新潟の内航に関する現状を伝えた。



