マイナビは3月9日、東京都立日比谷高等学校の学内団体「NOVINK」と共同で、高校生の視点を通して社会課題を考えるキャリアイベントをマイナビ銀座オフィス(歌舞伎座タワー)で開催した。
NOVINKと共同でイベントを実施
同社では、次世代育成の取り組みとして、全国の中学校でオリジナルのカードゲーム教材を活用したキャリア教育の出張授業を実施している。これまでに44都道府県・108校で実施し、9,233名の中学生が参加した。
今回のイベントは、こうした取り組みを背景に、NOVINKからの相談を受けて実現した。生徒主体で社会とのつながりを育む活動に取り組む同団体は、東京都から「GE-NET20(グローバル人材育成に向けて先進的な教育活動を推進する20校)」の指定を受ける同校において、日比谷高校GE-NET20事業に参加する生徒たちによって設立された。
生徒からは、勉学の先に広がる社会とのつながりを具体的に理解したいことに加え、チームで共創して考えるプロセスを通じて、勉学にとどまらない経験学習の楽しさを実感したいこと、そして社会課題と仕事との関係性について主体的に考えたいといった問題意識が示されていた。本イベントは、こうした生徒自身の問いを出発点に、同社が出張授業で活用しているカードゲーム教材を用いて、将来の進路や社会との関わり方について考える機会として実施された。
カードゲーム体験を通して、地域課題の解決法を学ぶ
イベントではまず、同社が開発したオリジナルカードゲーム教材を体験した。
カードゲームの舞台は、「まいひな市」という架空の都市。同市は、かつて鉱山で栄えていたものの、閉山を契機に少子高齢化や人口減少といった課題を抱えている。この状況を打開するため、地元の高校生、空き家所有者、市役所の産業振興部職員、ガラスミュージアムの工芸員という4人の市民が、それぞれの立場から地域活性化のアイデアを実行していくという設定でゲームを進めていく。
生徒たちはカードゲーム体験を通じて、世の中に存在する業種・職種の幅広さや、地域課題の解決において業種連携や産学官連携といった考え方があることについて学んだ。
ゲームに登場する市民の視点で地域課題を考える
カードゲーム体験後は、ゲームに登場した4人の市民それぞれの視点に立ち、実際に起こりうる地域課題を考える個人ワークを実施した。
立場によって見える課題や優先順位が異なることを意識しながら、自身が注目した課題や、その背景について整理した。
地域課題の解決法を「高校生の視点で」考える
その後は、NOVINKの生徒たちが発案した追加シチュエーションに沿って、起こりうる課題や解決策について、議論を行った。
追加シチュエーションは、「まいひな市が映画の撮影地に選ばれ、SNSで話題となり観光地化が進む。急増した観光客に対応するための施策を考える」「観光客は急増したものの、写真撮影のみで帰ってしまい、市の収入につながらない。また、SNSでの反響が落ち着き、観光客が減少したまいひな市を再び活性化させるための施策を考える」など、高校生ならではの発想を生かしたテーマが提示された。
生徒同士の議論の中では、「映画作品とホテルを連動させた企画により宿泊を促し、滞在型の観光につなげる仕掛けづくり」「学生やカップルなどターゲットを明確にした割引施策による、価格設計の工夫」「レストランや売店と連携し、映画に登場した料理やスイーツなどを楽しめる飲食体験を提供する」といった意見が出され、柔軟な発想に基づく活発な意見交換が行われた。
最後は、ここまでのワークで得た視点を発展させ、自分たちの暮らす「東京」が今後直面し得る社会課題についても議論を行い、地域や社会を自分ごととして捉える姿勢が見られた。
社員との対話を通じてキャリアや進路を考える
本イベントには、異なるキャリアを歩んできた同社社員5名が参加し、それぞれがこれまでのキャリアの歩みや、仕事に対する考え方について紹介した。発表後には、生徒から社員に対してキャリアに関する質問を行う時間を設け、双方向の交流を実施した。
当日は、現在のキャリアを選んだきっかけや、進路・キャリア選択の考え方などに関する質問が寄せられ、実際に社会で働く社員の話に触れることで、生徒が自身の将来やキャリアについて具体的に考えを深めている様子がうかがえた。
参加した生徒からは、以下のような感想が寄せられた。
「地域課題の解決について、一人で考えているだけでは思いつかなかった視点も、ディスカッションを通じて多様な意見に触れることで広がりました。話し合うことで考えが深まり、協力して考えることの大切さを実感しました」
「最初はゲームとして楽しむ感覚で参加しましたが、カードゲームで学んだことを整理し、現実の社会に当てはめて考えるプロセスが分かりやすかったです。具体例を通して考えることで、社会課題をより現実的なものとして捉えられるようになりました」
「マイナビ社員の方々の話を聞き、仕事を通じて社会課題の解決に関わることができると知り、自分も学業と並行して社会のことを考えていきたいと感じました。すべての問題を自分一人で解決できなくても、関心を持ち続けることや、考える人が増えることに意味があると教えていただき、将来について考える視野が広がりました」
「世の中には多くの職業があり、それを知ることで自分の進路の選択肢が広がると感じました。今後は、さまざまな職業や働き方について、より積極的に情報収集していきたいと思いました」




