仕事や学校、家事、育児など、日々やるべきことが多く、気づけば疲れがたまってしまうこともあるでしょう。疲れを感じるのは、実は身体からの重要なサイン。
今回は、疲れを癒す方法を紹介します。放置せずに適切に癒すことで、心身の健康を守りましょう。
疲れの定義
疲れを放置してしまうと、頭痛などの体調不良や慢性疲労症候群につながったり、感染症に感染したり……。身体の健康に対するさまざまな悪影響の可能性が高くなってしまいます。そこで、疲れとはどういうものなのか理解しておきましょう。
そもそも疲れとは?
疲れについては、日本疲労学会が「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である」と定義しています。つまり、心身に負荷がかかっているため、体が回復を要求しているということです。
疲れがあらわれる流れ
まず、過度なストレスや長時間の活動によって交感神経が優位な状態が続き、自律神経のバランスが乱れます。その結果、体が十分に休息モードへ切り替えられず、疲労回復が追いつかなくなります。続いて体内では活性酸素が増加し、酸化ストレスが高まることで修復エネルギーが低下。さらに免疫細胞が分泌するサイトカインによる炎症反応や神経伝達機能の低下など、複数の要因が重なり、疲労として自覚されるようになります。
身体的な疲れ
身体的な疲れは「末梢性疲労」とも呼ばれ、体を酷使することで筋肉のエネルギーが消耗し、疲労物質が蓄積することで起こります。その結果、身体のパフォーマンスが低下し、だるさや重さを感じるようになります。さらに、過度な運動によって筋繊維に微細な損傷が生じ、炎症反応が起こることで現れる症状が筋肉痛です。
精神的な疲れ
精神的な疲れは「中枢性疲労」とも呼ばれ、ストレスや緊張が続くことで脳が過度に働き続けている状態を指します。ストレスが長期化すると神経伝達物質のバランスが乱れ、脳の働きが低下し、強い疲労感として自覚されるようになります。
疲れがたまってしまう原因
疲れとは、どのような状況でたまりやすくなってしまうのでしょうか。要因を明らかにして、事前に防ぎましょう。
電子機器によるストレス
スマートフォンやパソコン、タブレットなど、私たちは日常的に長時間電子機器に触れる生活を送っています。画面を見続けることで眼精疲労が起こるだけでなく、ブルーライトの影響により交感神経が優位になりやすく、睡眠の質の低下にもつながります。こうした状態が続くことで、心身の疲れが蓄積しやすくなるのです。
インターネットの普及による情報過多シンドローム
XやInstagramなどのSNSをはじめ、私たちは日々大量の情報に触れながら生活しています。常に新しい情報にさらされ続けることで脳が休まる時間が減り、知らないうちに疲労が蓄積してしまうこともあります。情報を処理し続ける状態が続くと、自分の体調の変化に気づきにくくなる場合もあるでしょう。
人生の転機の不安によるストレス
ライフイベントなど、人生の転換期には大きな不安や変化が伴います。結婚や出産、転職、引っ越しなど生活環境が大きく変わるタイミングでは、将来への不安や責任の増加によって精神的な負担が高まりやすくなります。こうした変化が重なることで、知らないうちに疲れが蓄積してしまうこともあるでしょう。
疲れを癒す方法
どんなに上手に生活していても、疲れを完全になくすことは難しいものです。では、たまった疲れはどのように癒せばよいのでしょうか。自分に合った回復方法を見つけ、無理なく取り入れてみましょう。
ゆっくり入浴する時間をつくる
ゆったり湯船につかることで血行が促進され、体の緊張がほぐれやすくなります。自律神経を整える効果も期待でき、疲れの回復をサポートしてくれます。お湯の温度は40度前後のぬるめが理想的。熱すぎるお湯は交感神経を刺激し、体が活動モードに切り替わってしまうため注意しましょう。
目覚ましを設定しないでたっぷり睡眠をとる
睡眠不足は疲れをため込む大きな原因です。しっかり回復するためにも、十分な睡眠時間を確保しましょう。ただ長く眠るだけでなく、睡眠の質を高めることも大切です。就寝前はスマートフォンの使用を控えるなど、眠りやすい環境づくりを意識してみてください。
デジタルデトックスをする
スマートフォンやパソコンから離れる時間をつくることで、脳の休息につながり、SNSによる疲れの軽減が期待できます。電子機器に触れる時間が多い人ほど、デジタルデトックスによって時間や気持ちに余裕が生まれるでしょう。画面を見る時間を減らすことは、心を落ち着かせるきっかけにもなります。
マッサージを受けてみる
筋肉のこりや血行不良による疲れを感じている場合は、プロのマッサージを受けるのもひとつの方法です。筋肉の緊張がほぐれ、血行が促進されることで、疲れの軽減が期待できます。体のこわばりを感じるときのリフレッシュ方法として取り入れてみましょう。
自然に触れる
山や海、川など大自然に触れることで、精神的な疲れを癒すことができます。壮大な自然は、私たち人間の悩みなどちっぽけなものだと感じさせてくれます。時間を気にせずぼんやりとすることで、ストレスから解放され、気持ちもリフレッシュできるはず。
芸術に触れる
美術館で絵画を鑑賞したり、コンサートで音楽を楽しんだりと、芸術作品に触れることは日常から離れる良い機会になります。感性が刺激され気分転換につながることで、ストレスの軽減や心のリフレッシュが期待できます。
バランスのよい食事をとる
1日3食を基本に、よく噛んで食べることを意識しましょう。実はこれが十分にできていない人も少なくありません。少食や過食、偏食は栄養バランスの偏りにつながり、疲れやすさの原因になることがあります。糖質・脂質・タンパク質をバランスよく摂取し、ビタミンやミネラルなどの栄養素もしっかり補いましょう。
適度な運動をする
ストレッチなどで筋肉や関節をゆっくり動かすことは、体のこわばりをやわらげることにつながります。また、適度な運動は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌を促し、ストレス軽減にも役立つとされています。
瞑想する
不安や心配事が多い状態が続くと、交感神経が優位になりやすく、脳が休まりにくくなります。瞑想は副交感神経を優位にし、自律神経のバランスを整えるサポートが期待できます。心身を落ち着かせることで、睡眠の質向上にもつながる可能性があります。
上手に疲れを癒して、明日の活力を養おう!
学校や仕事、プライベートまで、日常には疲れの原因が多く潜んでいます。疲れを感じたら放置せず、早めにケアすることが大切です。自分に合った回復方法を知っておくことで、心身を整えながら毎日をより健やかに過ごしていきましょう。



