毎日“1万4000人分”の献血協力が必要も"若者の献血者数"20年で半減…「献血」の重要性を考える
杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

1月25日(日)の放送テーマは、「誰かの今をつないでいく。献血というボランティア」。
厚生労働省 血液対策課の村本紗央理(むらもと・さおり)さんから、現在の献血が抱えている課題などについて伺いました。


(左から)杉浦太陽、村本紗央理さん、村上佳菜子



◆20年間で若者の献血者数が半減

献血は、病気の治療や手術などで血液を必要としている人のために、自ら進んで血液を提供する「身近なボランティア」です。しかし、この20年間で10代・20代の献血者数は約半数にまで減少しました。現在、必要な血液の約3分の2は40代~60代の献血者によって支えられています。

献血は一定の条件を満たせば69歳まで可能ですが、このまま若い世代の献血者が減少を続けていると、将来、家族や自分自身が輸血を必要としたとき、血液が足りない事態が起こる可能性もあります。

日本では、輸血医療を支えるために、1日平均で約1万4,000人分の献血協力が必要とされています。これほど多くの献血が求められる背景には、血液そのものが持つ特性にあります。「血液は、医学が進歩した今も人工的に造ることができません。また、血液には生きている細胞が含まれているため、長時間の保管もできません。必要としている患者さんに、24時間365日いつでも血液を届けるためには、毎日新しい血液が必要なのです」と村本さんは説明します。

献血で集められた血液は、そのまま使われるのではなく、必要な成分を効率よく届ける「血液製剤」として患者のもとへ届けられます。ただし、成分ごとに保存できる期間は異なります。例えば、酸素を運ぶ赤血球が主成分の「赤血球製剤」の有効期間は採血後28日間、止血に欠かせない血小板が主成分の「血小板製剤」にいたっては、わずか6日間しか保管できません。この短さこそが、日々の献血が欠かせない理由です。

◆年間の回数や量にも制限あり

献血は1人が何度でもおこなえるわけではありません。献血には、血液中のすべての成分を採血する「全血献血」と、血小板や血漿(けっしょう)など特定の成分だけを採血する「成分献血」があり、年間の回数や量には厳密な上限が設けられています。

全血献血の場合、年間の採血総量は男性で1,200ml以内、女性で800ml以内と決まっており、400ml献血は男性で年3回、女性で年2回までとなります。さらに、村本さんは「400mlの全血献血の場合、男性は12週間、女性は16週間の間隔を空ける必要があります。こうした基準を設けることで、献血にご協力いただく皆さまの健康を守っています」と解説します。年齢制限も献血の種類や量によって異なります。全血献血の場合、200mlであれば男女とも16歳から可能ですが、400mlの場合は男性が17歳から、女性は18歳からとなります。成分献血は男女とも18歳以上が対象です。

誰もが年に何回もできるものではないからこそ、特定の世代に頼るのではなく、より幅広い世代が継続的に関わることが重要です。そして、血液は常に新鮮さが求められるため、特定の時期に偏らず、年間を通じて、まんべんなく協力していくことが、医療を支える大きな力になります。

◆1回の献血にかかる時間は?

献血は、日本赤十字社が運営する献血ルームのほか、イベント会場や学校などを巡回する献血バスでもおこなうことができます。村本さんによると、近年の献血ルームは従来のイメージを大きく変える工夫が凝らされているそうで、「ブックカフェがコンセプトの献血ルームもありますし、大きな窓から景色が一望できる献血ルームなど、バラエティに富んでいます。献血後には、十分な休憩と水分補給をしていただくために、ジュースやお茶を提供しておりまして、漫画や雑誌、お菓子、アイスクリームなどを置いているところもあります」と紹介します。なお、全国にある献血ルームは、日本赤十字社のWebサイトに写真付きで紹介されており、事前に雰囲気を確認することもできます。

献血に初めて挑戦する人にとっては、その流れや所要時間も気になるところですが、「400mlの全血献血の場合、受付から採血後の休憩まで含めて約60分。針を刺して、実際に献血をしている時間は、10分から15分程度です」と村本さん。

当日は、マイナンバーカードや運転免許証、学生証などで本人確認をおこなったあと、はじめに健康状態に関する質問に回答します。その後、医師による問診や、血圧、体温、体重の測定、少量の採血による事前検査を経て、問題がなければ本採血へと進みます。採血後はしっかり休憩を取って終了となります。

また、日本赤十字社のWebサイトでは、献血によって命をつなぐことができた人たちから寄せられた「ありがとう」のメッセージも紹介されています。そのなかには、「幸せな日々を送っています」といった感謝の言葉もあり、献血が誰かの人生を支えていることを実感させてくれます。

なお、こうした継続的な献血を後押しするために、日本赤十字社では、献血Web会員サービス「ラブラッド」を提供しています。登録すると、Web上で献血の予約ができるなど、より気軽に献血に参加できる仕組みが整っています。

最後に、村本さんは「今この瞬間も輸血を必要とする人がいます。誰かの今をつないでいく献血に、どうぞご協力をお願いします」と呼びかけました。

エンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「献血」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上は“身近なボランティア【献血】”とスケッチブックに書き、「ぜひ皆さんにもご協力いただけたらと思います!」と話します。続いて、杉浦は“献血で救われる命がある”と注目ポイントをあげ、「献血について詳しく知りたい方は日本赤十字社のWebサイトをご覧ください。また、献血の予約は献血Web会員サービス「ラブラッド」のWebサイトやアプリからお願いします」とコメントしました。


(左から)杉浦太陽、村上佳菜子



<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm