近年、保護犬猫を迎えたいと考える人が増えている一方で、審査の厳しさから迎えたくても迎えられなかった人も増えているのだとか。保護犬猫の譲渡には、通常家の間取りや、家族構成、留守にする時間、年収など、さまざまな項目の審査が必要になり、高齢者や単身者は審査に通らないことも。

それでも保護犬猫を迎えたい人はどうしたらよいのでしょうか?

今回は、「飼い主の入院や死亡により犬猫が飼育放棄されないようにしたい」をテーマにペット後見について解説する『自分の死後も愛犬・愛猫を幸せにする方法』(ワニブックス)より、審査ではない譲渡の考え方「オープンアダプション」についてお届けします。

高齢者はペットを飼っちゃダメですか?

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オープンアダプション

保護犬猫たちを二度と不幸な目に遭わせないため、厳しい審査を行うことが多くの保護団体の基本姿勢ですが、こうした慣習に囚われない新しい考え方もあります。それが「オープンアダプション」です。

「オープンアダプション」は米国で生まれた、保護動物の譲渡のあり方で、従来のように収入確認を行ったり、複数回にわたる面接を行い、申請者を厳しく審査するのではなく、申込の内容を極力簡素化し、まずは出会いの機会を最大化することを重視する方式です。 譲渡の入り口を狭くするのではなく、譲渡前から飼い主との間でオープンなコミュニケーションを行い、落とすための審査をするよりも、譲渡を成立させるための対話を重視します。譲渡後も、飼い主への教育や問題行動が発生した場合の支援などフォローを充実させます。そして、譲渡後にもし飼えなくなった場合にも、団体側でフォローしていきます。

オープンアダプションには、ふたつの大きなメリットがあります。ひとつは、譲渡のハードルを下げることで飼いたいのにあきらめてしまう人を減らし、結果として保護施設に長期収容される動物を減らせること。もうひとつは、譲渡後のフォローアップを充実させることで、不慣れな飼い主が不適切飼育に陥る前に専門家が介入し、しつけや医療に関するアドバイスを継続的に提供できることです。

自分の死後も愛犬・愛猫を幸せにする方法(ワニブックス)

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著者:奥田 順之
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