AIの進化や社会構造の変化によって、「将来どんな仕事が残るのか」「今、何を学んでおくべきなのか」は、大人にとっても簡単に答えが出せないテーマになりつつある。
とくに中学生・高校生にとっては、「好きなこと」や「得意なこと」と社会との接点をどう見つければいいのか、戸惑いを覚える場面も少なくないだろう。
そうした不安に寄り添いながら、2040年の仕事と働き方を“物語”を通して考えさせてくれるのが、『5分でわかる私たちの未来の仕事 2040年のハローワーク』(図子慧 著、KADOKAWA 刊/¥1,485)だ。
将来を考え始めた中高生はもちろん、子どもの進路に向き合う保護者にとっても、対話のきっかけとなる一冊となっている。
「向いている仕事」より「社会との関わり方」に目を向ける
本書が印象的なのは、「将来はこの仕事がおすすめ」と単純に結論づけない点だ。
AIによって置き換わる仕事、形を変えて残る仕事、新たに生まれる仕事――そうした変化を踏まえながらも、著者は一貫して「どんな困りごとを解決したいか」「社会とどう関わりたいか」という視点の大切さを示している。
終盤には、性格タイプ別に「向いていそうな分野」や「これからの学び方」が紹介されており、進路を決めるための答えというより、考え続けるためのヒントを与えてくれる内容になっている。
中高生だけでなく、保護者にもおすすめしたい理由
子どもに「将来何になりたいの?」と聞かれても、親自身が答えに迷ってしまう――そんな家庭も少なくないはずだ。本書は、未来の仕事を一方的に予測するのではなく、「不確実な時代にどう考え、どう選択するか」という姿勢を共有してくれる。
親子で同じ本を読み、「自分の頃はこうだった」「今はこんな選択肢があるんだね」と対話するきっかけとしても、ちょうどよい一冊だろう。
