TISは12月11日、キャッシュレス決済と現金の利用実態・利用意向についての調査結果を発表した。調査は2025年9月10日~9月11日、全国15~69歳の男女600名を対象にインターネットで行われた。

日常シーンの利用意向ではキャッシュレス派が7割超

  • 全30シーン令和のキャッシュレス vs 現金調査

    全30シーン令和のキャッシュレス vs 現金調査

現金・キャッシュレスどちらも使える場合の利用意向では、図1のNo.1~13に該当する日常生活での支払いシーンにおいて、約7~8割が「キャッシュレス派」と回答。それぞれの支払いシーンの多くで、キャッシュレス利用実態比率を、キャッシュレス利用意向比率が上回る結果となった。さらに、図1のNo.14~19のご祝儀や香典、お年玉などの冠婚葬祭・儀礼的な支払いシーンでは、他のシーンと比べると割合は低いものの3割以上が「キャッシュレス派」であった。

「結婚式のご祝儀を渡すとき」において、どちらも使える場合の利用意向で「キャッシュレス派」は40代32.0%、50代34.0%、60代15.0%である一方、20代42.0%、30代43.0%と、他年代と比べると20-30代において「キャッシュレス派」の比率が高く、4割超存在することがわかった。近年では、事前振込型のご祝儀もあることから、若い世代を中心に今後冠婚葬祭シーンでも「キャッシュレス派」が伸びていく可能性がある。

  • 「結婚式のご祝儀を渡すとき」利用意向

    「結婚式のご祝儀を渡すとき」利用意向

また、利用実態では「現金」が上回る図1のNo.23~30のエンタメシーンにおいても、どちらも使える場合の利用意向では、「キャッシュレス派」が「ゲームセンターで料金を支払うとき」57.7%、「カプセルトイを購入するとき」55.0%と5割を超えた。現在は現金での支払いに限られるシーンでも、決済環境が整えばキャッシュレスを選ぶ方が多いと考えられる。

交通手段へのキャッシュレス利用意向が上位

現金・キャッシュレスどちらも使える場合の利用意向では、「高速道路の通行料を支払うとき」83.5%、「電車やバスで乗車料を支払うとき」82.8%と「交通手段」へのキャッシュレス利用意向が上位にランクインする結果に。「スムーズな移動」に対するキャッシュレス需要の高さが伺える。

また、「病院やクリニックで診察料を支払うとき」でもキャッシュレス利用意向が73.8%となるなど、実態として現金での支払いに限られることが多い場所も、キャッシュレスが使える環境であればキャッシュレスを利用したいという意向が全体で見られた。

  • 【キャッシュレス】利用実態・利用意向ランキング

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現金利用意向は「冠婚葬祭」が上位を占める

冠婚葬祭シーンや、お小遣い・お年玉・募金・投げ銭などでは、どちらも使える場合「キャッシュレス派」よりも「現金派」が上回る結果となり、「お金を贈るシーン」では、現金の利用意向が高い結果となった。

特に「結婚式のご祝儀を渡すとき」において、世代別の現金利用意向では60代が最も高く85.0%に。ほか世代では20代58.0%、30代57.0%となり、世代間での意識の差が見られる結果となった。

  • 【現金】利用実態・利用意向ランキング

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冠婚葬祭で「現金」を選ぶ理由

現金・キャッシュレスどちらも使える場合に、冠婚葬祭シーンで「現金派」と回答した人の約半数が、その理由を「伝統的な慣習だから」と回答。一方、どちらも使える場合「キャッシュレス派」と回答した人の半数以上が、「現金(新札)の用意が面倒だから」と回答した。キャッシュレス決済による手間の軽減を望んでいることが伺える。

「お年玉をもらうときor渡すとき」では、現金・キャッシュレスどちらも使える場合に「現金派」と回答した人の理由として「お金のことを考えることができる」「お金の使い方を学ぶ良い機会だから」などが挙げられ、「お年玉を現金でやりとりすること=お金の価値を考える機会」と捉えている人が一定数存在することが明らかになった。

  • 冠婚葬祭シーン利用意向「現金派」「キャッシュレス派」の理由

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対友人・知人での金銭授受シーンでは?

現金・キャッシュレスどちらも使える場合に、友人や知人など対人間での金銭授受のシーンにおいて「現金派」と回答した理由として、「現金の方が安心だから」がトップに。一方、年代別で見てみると、30-50代は「現金の方が安心だから」と「自分はキャッシュレスで良くても相手が使っていないことがあるから」という回答が同じく3~4割程度ずつとなり、相手の環境が整えばキャッシュレスを利用したいという意向が伺える。

  • 対友人・知人での金銭授受のシーン利用意向「現金派」の理由

    対友人・知人での金銭授受のシーン利用意向「現金派」の理由

どちらも使える場合の利用意向で「キャッシュレス派」と回答した理由では、約半数が「キャッシュレスの方がラク・スムーズだから」と回答。時短、利便性によるキャッシュレスの利用意向が高いことが伺える。

20代では、現金・キャッシュレスどちらも使える場合に「キャッシュレス派」を選ぶ人の割合は、「飲み会の幹事に、会費を支払うとき」73.0%、「友人、知人とランチの割り勘をしてお金を精算するとき」72.0%、「友人が立て替えてくれていた旅行代金を支払うとき」69.0%と、他世代よりも友人や知人との金銭授受のシーンにおいてキャッシュレス利用を望む人が多い。

  • 対友人・知人での金銭授受のシーン利用意向「キャッシュレス派」の理由

    対友人・知人での金銭授受のシーン利用意向「キャッシュレス派」の理由